第十九話 クラスメイト
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「ちーちゃん!…約束だよ」
「絶対…………だからな」
「4人で……待とう。迎えがくるのを…」
「ああ、そうだな。」
千颯は3人の子供たちと仲良く喋っている。その3人に向けて千颯は笑みを浮かべていた。
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「はっ、夢か……」
(今の子達は……千颯の施設の友達か?何を約束したんだ?)
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妖魔との戦いの数日後、千颯は小学校に編入した。編入した小学5年のクラスで千颯は質問攻めにあっていた。
「ねえねえ、どこから転校してきたの?」
「好きなことは?」
「好きなタイプは?」
「ねえねえ、魔法どれぐらい使えるの?」
「なんで眼帯してるの?」
「えっと………聖徳太子じゃないからそんな一度に沢山言われても……」
田舎の月音村に編入生が来ることが珍しいのか千颯の声が聞こえないほどガヤガヤしている。すると突然大きな音が教室内に響き、クラス全員が音のする方に目を向ける。
「うるさいなぁ……静かにしろよ」
そこには前の机を蹴り上げてこちらを睨みつける黒髪に白のインナーカラーが入ったツインテールの女の子がこちらを威嚇するように琥珀色の瞳でこちらを睨みつけていた。どうやらさっきの大きな音は彼女が机を蹴った時の音だったようだ。
教室がなんとも言えない静けさで鎮まり返っているところに担任の先生が入ってくる。千颯の周りにいた子たちは慌てて自分の席に戻っていくのだった。
(助かった……後で一応謝罪とお礼言わないとな…)
千颯がさっきのツインテールの女の子に目を向けると目が合った彼女は千颯と目が合った瞬間「チッ…」と舌打ちをして目を逸らすように机に突っ伏したのだった。
(なんだあいつ……感じ悪いな。嫌、ここでムキになってはだめだ。…後でお礼だけでも言おう……)
*
「あれ?さっきの子は?」
「月神さん?どうしたの?」
「あー、あのツインテールの女の子は?」
「あの子ならさっき教室出で行っちゃったよ」
朝の出来事のお礼を言おうと先ほどのツインテールの女の子を千颯は探していたがクラスの男子が言うにはもう教室を出た後のようだった。
「そうなのか……ありがとう」
「どういたしまして。あ、そうだ後で一緒に……あ、いっちゃった」
千颯はその後を追うように下駄箱に向かった。しかし、もう彼女の姿はそこにはなかった。
千颯は諦めて帰ろうとすると後ろから誰かが千颯の肩を叩く。振り返るとそこには慧斗たちがいた。
「よっ!千颯何してんだ?暇なら一緒に帰ろうぜ」
「慧斗か…別にいいけど…そうだ黒髪ツインテールのインナーカラーの女の子見てないか」
「なんだってなんだよー!ちょっとは嬉しそうにしてくれてもいいのに!……いや見てないな!」
「嬉しいよ……一応……」
(くそ……入れ違ったか……)
「ほんとか!……って一応ってなんだ一応って!」
慧斗は頬を膨らましながらブスっとした顔をする。その後ろから南雲達も姿を現し、呆れた表情で慧斗達を見つめた。
「いつもの事だろ?千颯がこんな態度なのは…」
「あ、南雲……南雲達もいたのか」
「なんだ……不満か?」
「ううん、嬉しい」
千颯は先程よりも声色が変わり少し南雲たちにあった方が声のトーンが上がった。千颯の様子に南雲達は一瞬時が止まる。南雲は少し照れたような態度をとる。
「そうか…」
「あぁ」
照れくさそうにしながらも南雲は千颯の頭を撫でた。そんな様子を側から見ていた慧斗は不思議そうに燎香たちに質問する。
「なあなあ、さっきの俺への態度と南雲への態度全然違うくねえか?」
「まぁ女の子同士の方が仲良くなるよぉ。けーちゃんはけーちゃんでニャンちゃんと仲良くなればいいんじゃない?」
「諦めろ〜慧斗〜」
「蒼、酷くね。まあ俺は従兄弟だし仲良くなる機会いっぱいあるしな!よし帰るぞ!!」
「「「「おーー!」」」」
そうして仲良く帰る5人を遠目からみる人影が1人。それは先程まで千颯が探していた女の子だった。
「なんだ、一緒に帰るやついるんだ……。月神千颯ね…あたしと同じ月の魔法を使うやつか…ふっ楽しくなりそうだ」




