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雲と空と森と
雲と空と森と
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雲を見た
雲は言う
お前はただの人だ
空を見た
空は言う
お前は何て小さいんだ
森を見た
森は言う
お前はそれほどのものじゃない
俺って何だろう?
時々人でない「もの」が教えてくれる
幼い頃から雲は俺に教えてくれた
雲先案内人て呼ぶ
かっこいいだろ?良い名だ
丘の上で寝転がりながら空を見ていた
子供の集団に入れずにいた
森の上の空と雲
大きなお城や、どこかの国の大都会
時々こちらが空であちらが地上
これは学校でない学校だった
傍から見たら不気味だろう
幼い子供が寝転がりながら
笑っているのだから
だんだん大きくなるにつれ
雲はただの雲になって行った
空は狭く森は見えなくなっていた
でも時々雲の間には
馬が走っていたり
空飛ぶ円盤が飛んでいる
俺は空を見上げている怪しいお爺さんに
なっていた
でも自分の奥深く
まだ幼い頃の心があるんだなと思うと
幸せな気持ちになる
たわいのない雲の話は
大切なだいじなものであったんだ
君は俺の友達だ
雲と空と森よ
2025抒情文芸秋季号入選




