キリシマ・タカノ-3 魔王軍襲来
タカノの指示で、
身動きの取りやすい冒険者ギルドのタカノがオーナーをしている、ショウタとアデル、アルスとエミリのパーティとそのほかのイーロンを中心とした陽都ギルドに所属する冒険者がこぞって京港へと向かった。
タカノとシンは事態の重大さを報告するために宮殿へと急いでいたーー
タカノの代わりに今すぐ動ける腹心のチャン・セイゴに20人の部下を引き連れてその冒険者達と共に京港と急いでいた。
急足の馬車に揺られながら、
ショウタは箒で飛びながら並走するアデルに聞いた。
「もし、そのワープホールが開いたらどうなるんだ?」
アデルはそれを聞いて、一瞬暗い顔をして深刻な表情を見せてこういった。
「あのミラの記憶に刻まれた術式を見る限りだと...かなり深刻よ...」
それを聞いた、エミリが思わず言葉を漏らしたーー
「それって、あの時と同じなの?...」
それを聞いたアデルは無言で頷いた。それを見たエミリは視線を下に下げて深刻そうな顔をしたーー
ショウタとアルスは姉妹二人の無言のやりとりを見て首を傾げたが....
アデルが説明をしてくれた。
「以前、私たち姉妹の故郷を襲った術式と同じなの....
東ロムルス帝国軍と冒険者ギルド連合の2万の軍勢でも抑えきれなかったのよ。
街は破壊されて魔王の配下に入ったの....」
アルスとショウタはそれを聞いて言葉を失ったーーー
少しの間沈黙が続いたが、
するとショウタが席から立ち上がりこういった。
「とにかく急ごう。
タカノさんは間に合わないかもしれない....でも、
焔帝国軍は精鋭揃いだし、きっとそうはならないーー」
「でも、京港の街の人が....私たちと同じ...」
エミリが悲しげな顔をしてそう言った。
アルスはエミリを見て彼女の手を掴みこう言ったーー
「させない。お前の気持ちは知ってる...故郷みたいにはさせない、俺たちで守るーーー」
アルスはそう言って歯を食いしばったーー
「そうよね。アルスも...同じだったわよね」
エミリがそう言った時だった...
道の先に見える雲は大きく形を変えて空の一部が暗くなって大きな黒い穴が出現したのを一行は目にしたーー
何か大きな光とともにその穴の真下に巨大な天に続く塔が現れた。当の先は黒い穴の中にあるようで高さはどのくらいなのか検討がつかなかった。
驚きの声が響く中、アデルがこう叫んで高度を上げてエミリの手を掴んだーー
「思った以上に早いわ!私とエミリは先に行くわ!
あの穴の真下に術式を発動させる陣を書いてるはずだから...解除するために先に向かうわ」
エミリは驚いた表情していたがしっかりと姉の手を掴みそのまま空高く飛んでいったーーー
「わかった!俺たちも急ぐから先に頼んだ!」
ショウタはそう言って手を振った。アルスは状況を一瞬だけ掴めずぼうっとしていたが一息ついてこういった。
「魔法使いだけで行かせるのはあまりいい気がしないけどな...先を急ごう!」
それを聞いていた、
イーロンもがこう口を挟んできた。
「おいおい。なんだよ〜女どもを先に行かせてちまったのか?
なんかそっけなくなるなぁー」
それを聞いたアルスはため息をついてこう言った。
「それをいうなよ。元々女性キャラ少ないんだし...
巨乳ボインがタカノさん人妻と変なキャラドS魔女しかいないからな...」
ショウタはそれを聞いて軽く笑いながらこう言った。
「こらこら。そんな発言しないしない。お前にはエミリって女がいるんだろう?」
「え、まーそうだけどさ....まな板はよ。ほら、なんかこう男のロマンが...」
アルスはそうちょっと不満そうにいうとショウタは笑いながらこう言った。
「童貞は黙ってろよー」
「うっせーよバカ!童貞違うわ」
アルスはそう即答して、口をへの字にした。そのやりとりを見ていたイーロンが大声で笑った。
「お前ら若いな!それは結構!!ラシュト卿の到着が遅いってことは...
俺たち冒険者にかかってるんだよ。手柄取りに行くぞ」
ーーーーー
京港の市街に入る門前に到着したセイゴは街に入るなり絶句したーー
すでに魔物しかも完全武装のウルク=ハイが部隊行動が入りこんでいて門前で城衛と戦闘しているのが目に入った。
そこにいた3人の城衛の兵士は無惨にもウルク=ハイに斬り殺される瞬間が目に入ったーー
40匹ほどの槍を構えて隊列を組むウルク=ハイ達を見て、冒険者達は慄いていたーー
「銃士隊。射撃用意ーーー」
セイゴが連れてきた義禁庁の部下達は一斉は2列に並び
前列が膝を地面に突き全員が銃を構えた。
「冒険者はこっちの攻撃が終了後に斬り込め...」
セイゴはそう言って剣を抜き横にいる大きな斧を持って興奮するイーロンに言った。
「わかってる。どう見ても数も向こうが多いし、あの隊列に突っ込んだらこっちが不利だ。崩してくれよ」
それをショウタとアルスも剣を抜いて、戦闘に備えた。
ジリジリと槍を構えて隊列をハリネズミのようにしてウルク=ハイ達が新たにやってきた列を作る義禁庁の兵士達に向かって近づいてきた。
「ウルク=ハイの鎧は分厚い...鎧の隙間を狙えーーー
第一射。撃て!」
セイゴがそう号令をかけると、膝とついてしゃがんだ一列目が一斉に射撃を行った。
大きな発砲音と共に隊列を組む最前列の数匹の魔物が崩れ落ちる。セイゴは続け様に号令をかけた。
「第一射。手榴弾点火。第二射。撃て!」
すると二発目を撃つ準備をしていた兵士が一斉にもう一度魔物の隊列に向かって発砲した。
明らかに魔物の隊列に動揺が走ったのを感じ取れたセイゴは剣を抜いてこう言った。
「総員抜剣!冒険者ども義禁少尉チャン・セイゴに続け!!」
アルスとショウタはその号令を聞くなり義禁の兵士たちの隊列を飛び越えて我先にと魔物達へと飛び込んでいった。
遅れてイーロンも斧を振るいながら魔物の隊列に突っ込んでいったーー
魔物の群れは少しするうちに全滅した。
その中で実力で一番目立っていたのは明らかにショウタであった。
「すごい!S級冒険者はやっぱり違うな...これなら行けるぞ!!」
アルスはそれを見てふと、歯を食いしばった。
歳も近いのにこの実力差はとふと悔しくなったのがあったからだ...
「うーん...次は負けねー」
アルスのその言葉を聞いた、イーロンが肩に手を置いてこう言ったーー
「俺もだ。ショウタは確かに強い。俺たちのような並の冒険者とはやはり違う」
イーロンはそういうなり、斧を肩に乗せて歩き始めたーー
アルスはイーロンとショウタの背中を見ながら、ゆっくりと歩き始めた。
「あの時より、強くなってるんだ...故郷のようにはさせないーーー
タカノさんもいる。ショウタもいる...
異世界人だけにこの世界を任せてたまるかっ!」
そう自分を鼓舞するように呟いたショウタの背中をセイゴが叩いてこう言った。
「東ロムルスにようにはさせない。とにかく今は目の前のことをこなしていくぞ。
大尉は後から来るーーそれまでに片付けしてしまうぞーーー」
セイゴはそう言って、ウィンクをした。そして間髪を入れずに部隊に指示を送ったーー
この時誰も今から起こる惨事を想像できていなかったーーー
「おいおい...嘘だろ。なんだよこれ」
アルスは塔の真下の辺りついて驚いた。
突然現れた塔は街の中心街に現れたようで...
そこにあった建物を消し去って大きな空き地になっていたのだーーー
そしてそこには、整列をする魔物の部隊が集結していたのが目に入った。
どうやら、何かの指示を待っているようにも感じられたーー
「今の俺たちの数を軽く超えてそうだな...」
イーロンはそう言って息を呑んだ。
「正面切って倒せる数じゃない...」
セイゴもそう言い息を呑んだ時だったーーー
魔物の隊列の真ん中で魔法陣が展開されて大きな爆発が発生したーー
「それでも!やるしかないでしょ!?男どもクズってるなら私たちが先を行くわよ!!」
そう、
空の上から箒に乗ってきたアデルが颯爽と降りてきた。
「街の人は大まかは避難できたみたいだから、あとはここの敵を抑えるだけよーー
タカノさんが援軍連れてくるんでしょ?やるしかないわ」
そう、エミリも空から降りてきて着地したーー
「え、解除はできなかったの?」
ショウタが剣を構えてアデルの横についてそう聞くとアデルは首を振ってこう言った。
「無理だわ。解除するには塔の中入らないと...入り口はあそこしかなかったーー
魔物を蹴散らさないと入れないわ」
アルスはそれを聞いて、ため息をつきながらショウタの横に並んでエミリとハイタッチをしてこう言った。
「こういう展開になるんだな。タカノさんが来るまでやれることはしよう!
アルス!補助魔法かけるから存分に暴れてちょうだいよ」
「へいへい」
アルスはそういうとエミリに笑みを見せた。
パーティを組んで長いとお互い想いを汲み取れるようになっていて言われるもなく、アルスに必要な補助魔法をエミリは詠唱し始めた。
ショウタはそれを横目で見て、アデルを見つめた。
アデルは苦笑いをして首を振った。
「私は攻撃専門だから、補助魔法の類はないのよ。諦めなさい」
ショウタはそれを聞くと、ちょっと残念そうな顔を見せた後大きく伸びをしてこう言った。
「じゃ、行きますか!」
タカノ「俺の出番まだなのかよ...」
シン「つよつよの主人公は遅れてやってくるっての定番だろ?慌てるなよタカ兄」
タカノ「それよりも、手続きが手間取った...京港の街の状況が気になるーーー」
シュンテイ「旦那!!!ていへんだぁ!」
シン「今更急に下町風に戻ってる気が...」
タカノ「どうしたんだ?そんなに慌てて...」
シュンテイ「捕まえたミラって魔女が転移魔法で逃げちまって!」
タカノ「なんだって!!しかし、今は援軍を連れて京港に行くのが先決だ...
シュンテイ。ミラを探すの頼めるか?」
シュンテイ「ガッテンよ。アデルさんからもらった魔道具を使って探してみますよ」
タカノ「よろしく頼む。シン!先を急ぎたい、また狼に返信できるかあと告知も頼む!」
シン「はいはい。次回、vsショウタ。おいおい!ショウタが、タカ兄が勝てなかったキリシマと戦うのかよ!どうなるんだよ!」




