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狩猟。獣と銃と山とヒト  作者: 水底 宇宙
狩猟姫と泣き虫執事
32/55

猟犬は愛玩犬と違うの?

これから何話かは猟犬関連になります。

かなり著者の偏った情報収集(取材)に基づく独断と偏見を含みますが。

独断でも偏見でも情報が出ない事には比較検討出来ないのが研究というものなので、まずは文字にしておこう、という次第です。

「そういえばこの前見せてもらったエド君を見て思ったのだけれど、うちの周りのお散歩をしているビーグルちゃんたちとちょっと様子が違う?」

「そうね。猟犬として生まれ、猟犬として生きる。そういう星のもとに生まれたの。」

「違う種類なのかな?」

「猟犬と愛玩犬・・・愛玩犬というのはペットとして市街地で買うわんちゃんのことね。その間に犬種を分ける程の違いは、ないね。でも、代々体格がよく、猟欲・・・生きた獲物を追いかけて仕留めようという殺る気ね。それと主人への忠誠心が高い子を選抜し続けているから、より可愛く、主人や家族に構われたいという性質を持った子を選抜した愛玩犬とは犬種内での差は自然と出て来るというのが猟師の一般的見解だと私は感じたよ。それと、実はうちのビーグルちゃんたちは都内の人口密集地で飼う以上、近所迷惑になるほど吼えないように大人しめの子を選んでいるし、育て方もそうして都会に適応した猟犬を目指しているから、一般的な猟犬ともすこし雰囲気が違うかな。」


「そうなんだ?その、普通の猟犬?ってもっと怖いの?」

「そうねぇ。その前にちょっと猟犬としてよく見る犬種について話したほうが良いかも。」

リーゼが紅茶で喉を潤し続ける。


「まず、猟犬を大きく二つに分けると、鳥猟犬と四足狙いの犬に分けられるわ。」

「鳥猟のための猟犬と、四足は・・・歩いてる子?」

「うん。鳥猟犬はポインターやセッターっていう系統の犬種を使われることが多くて、草むらに隠れている鳥を主人の近くを一緒に歩きながら探して、鳥を見つけたらポインターなら尻尾を立てたり、セッターなら伏せで構えたりして主人に合図を送るの。それで主人がOKの合図を返すと茂みから鳥を追い出す。主人はその鳥を撃つ。この話から予想が付くように、賢くて静かで主人に忠実な犬が欲しいから、その特徴を持った子たちを使っているね。うちのビーグルたちよりはかなり大きくて、"中型"の犬が多いね。なんにでも興味本位で突っ込んで行ったらうるさくなって周り中の取りが逃げてしまうから、基本的に物静かな子が多いかな。それと撃った後の獲物をくわえて持ってくる"レトリーバー"とも言われる回収犬の役割を兼ねる場合も多いから、勝手に撃った鳥を食べないように厳しく育てるよ。散歩しているところなんかに出会っても、礼儀正しくて忠誠心が高そうな様子に見えるんじゃないかしら。ほら、このジャーマンポインターやイングリッシュセッター、見るからに賢そうでしょ?」

手持ちのタブレットで画像を見せる。

「あ。オカモトさんありがとうございます?」

「いえいえ、お安い御用ですよ。」


「それで、逆に四足のほうの猟犬はというと。うーん。少し補足したほうが良いかしら。鳥獣保護法では猟犬に噛ませて取る猟法は禁止されているのよ。」

「そうなんだね?でも、なんだか猟犬というと噛みに行くイメージじゃないのかな?」

「そこがあまり文字に起こしたくない現実で、どうも"噛み犬"という言葉が時々現れるのよね。この噛み犬というのは文字通り、噛んで獲物を仕留めたり、噛んで弱らせることが得意な犬という程度の意味なのだけど。」

「でも噛むのって犬の武器なんだよね?」

「そこが法律上も難しいところで、"意図せず"噛んでしまって結果的に狩猟鳥獣を殺した場合は不問、っていう場面もあるようなのよ。当然、良心的な猟師がわざわざ違法行為を行う理由がないのだから、当然噛ませる意図はないはずなんだけど、"噛み犬"なんて用語があることを考慮すると、現場・現物・現実的な意味で複雑な状況になっているんじゃないかと思っちゃうよね。」

「そういうものなのかな?」

「とまあ、悩ましい問題は置いておいて、鹿・猪を中心に地に足付けて走るような獣類を追い立てるのが四足狙いに使う猟犬になるね。この四足猟で使う猟犬についてはちょっと長くなるから、一息入れましょうか。」

勿論、この展開は予想出来ていたので、お茶もお茶請けもばっちりです。

「畏まりました。お嬢様。本日のお茶は英国のアールグレイ、それとスコーンを用意させていただきました。」

「そういえばオカモト。私は日本にきて初めてキビというものを食べたのだけれど。意外とスコーンに合うよね。」

「お褒めにあずかり光栄です。本日もそのキビ入りとなっております。明凪さんにも気に入っていただけると幸いです。」

さて、このあと、四足猟で使う猟犬について、話を振られる流れに・・・なるのでしょうか?

※本作品はフィクションです。



※実在の人物、団体、事件、地名、技術、科学的根拠を保証するものではありません。



※また、取材の過程で入手した情報が一部反映されていますが、



※別の地名・時代・人物の話を複合的に盛り込んでおり、実際の出来事や法律と一致するものではありません。



※法律・植生・科学的事実について裏取りが出来ていないものを含む「創作」「ファンタジー」であることをご理解ください。



※偶然書いてあることが何かに一致しても真実だったり嘘であっても著者は一切責任を負いません。


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