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話の流れは大体主人公で決まる。  作者: 櫻井 千桜
2章 物語の序盤からの展開は大体場所で決まる。
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17/69

17. 話の背景は大体主人公で決まる。

世の中、そんなに甘くないってことだよ。byリチ


不定期更新になってしまい、すみません。なるべく週1か週2で投稿できるよう努力します!

 グランの意識が戻るまでの数時間の間、俺はギルの反対を押し切り、グランのその爽やかフェイスをアリスに借りた様々な色のペンを多用して遊びまくってやった。いやぁ、これほどまで爽快なものだったとは!これは楽しすぎて笑いが止まらんな!


「クリ、楽しそう。」


アリスの笑顔、種類増えたな。今は、何だか哀れみを含ませたものになっている。やっぱ親族だからか、隣のギルそっくりだ。今からそんな顔してたらマセガキって言われるぞ?


~3時間後~


「うわぁ...。あんなえげつないもん、俺に食わせるなよな、クリ。」


 髪と似た青い顔でお目覚めのグランに向かって、俺は「それ、作ったのアリスだぞ?」と言ってやった。アリスは途端に表情を消し、俯いてしまった。それを見たグランは「え、アリシア様が!?も、申し訳ありませんアリシア様!!」と叫び、綺麗なスライディング土下座をかました。額を床に擦ってて、見てるこっちが痛そうだと感じてしまう姿勢に、アリスはしかし慌てず騒がずのお姫様対応で「もう気にしてないから、面を上げて。」と言った。


これが王族の対応...。冷静だなぁアリス。俺と正反対...。




「私、もうお菓子作らない。」





...前言撤回。冷静じゃなくてかなり落ち込んでた。俺はグランに目配せし、必死こいてアリスを励ますことにした。勿論、叔父のギルにも協力を仰ぐことを忘れなかった俺を、誰か褒めてください!


「いや、アリスちょっと待って!俺は、アリスのクッキー、凄く美味しかったと思うぞ?美味しすぎて思わず卒倒してしまっただけで...!」


「...けど、グランお兄ちゃんは『えげつないもの』って言った。えげつないって確か『やり方に思いやりや人情味がない。情け容赦ない。』っていう意味もあったと把握しているんだけど...。」


博識!!さすが王族の方ですね!...って呑気に感動してる場合じゃない!!ヤバい、さっきのグランの発言は完全に失言だった。俺はグランの頭をペシッと叩き、何か言うように催促した。焦りすぎて体の痺れもある意味感じられない。


「え~っと、それはですね。『情け容赦ないほどの甘美な菓子に出会い、感嘆を禁じえなかった』と言いますか...。」


それはいくら何でも苦しい言い訳だぞグラン。もう冷や汗ダラダラじゃねーか。


「ほら、あまり我が儘を言って二人を困らせるものではありませんよ、アリス?二人ともアリスの作ったクッキーを美味しかったと言っているんです。これからまた、沢山作ってもっと喜んでもらえば良いでしょう?」


今まで黙ってたギルが何か言ったかと思えば、こいつこそえげつないこと言いやがった。俺とグランは勢いよくギルの方を見るも、ギルは素知らぬ顔でニコニコしている。背後にブラックなオーラを放ち「何も言うな」と顔が語っている。怖い...。


アリスに至っては、「分かった。二人とも、楽しみにしてて?」と言ってそのままこの部屋から笑顔で退出していくし、俺とグランは二人して嘘だろーーーーと叫ぶほかなかったわけで。





 えげつないのは、アリスのクッキーではなくて、ギルのブラックな笑顔の方だった。

ギルさんの知られざる一面を目撃したリチ君たち。これからの展開にこの黒いオーラを纏ったギルさん(長いので省略して黒ギルさんとしましょうか)はどう影響するのでしょうか...?お楽しみに!


何と!ブクマ件数がまたもや+1されておりました!!計9件です。どうもありがとうございます!これからもリチ君のほのぼのライフ楽しんで読んでくださるととても嬉しいです!

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