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2019/11/27 誰もいない暗い部屋に……
勤務先のリビングは、広い。
そして、薄暗い。
もちろん出勤して電気をMaxでONにすれば明るくなるが、基本的な作業エリアは片隅なので、クリップライトひとつ、ひっそりと点灯させている場合が多いのだ。
それもあるが、カラスは暗いとおとなしい。
まあ、無条件にではないが、薄暗くなるとケージ奥のお休みエリアに引っ込んで静かにしている。
なので、お互い余計なストレスとならないように、ぴーちゃんのお相手タイムになるまでは、あえて満艦飾にはしていないのだ。
そんな中、しばしばトイレを借りに入ってくるお客様。
薄暗い広大なリビング、
片隅に座る不気味なおばはん、
そしてさらに
誰もいないはずの暗がりからささやきかける、低い声…………。
「ふふっ……、おはよ…………」
皆さん、めちゃくちゃビビって立ちすくみます。
ダメだよ、ぴーちゃん。
お客様を硬直させちゃ。
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頭がふっくら盛り上がって、シルエット的には不細工なのだが、これは上機嫌なしるしだ。
 




