2019/11/17 モフモフ
先日まで、首周りがハゲていたぴーちゃん。
体調不良で心配もしたが、ここ一週間で体調もハゲも一気に克服した。
フサフサで、かわいい。
今時は、こういった場合には「モフモフ」だと表現するのが一般的だと言うことを、知らないわけではない。
ただ、
ぴーちゃんは凶暴なので、モフモフしようにも迂闊に素手では触れないため、触感を表すであろう「モフモフ」という言葉の使用は適性を欠くような気がするのである。
むろん、素手で触れる時もある。
食いつかれた時と、爪でしがみつかれた時は、除外だ。
理由は推して知るべし、というか、まあ、そうした惨事のさなかにおいては、モフモフに癒されている余裕などない。
主に素手で触るのは、「ハウス」の際だ。
カラス出勤の日には、ぴーちゃんを少し運動させるために、室内放鳥することにしている。
また、たまに社長が、「かわいそうだから」とケージから出してあげるのだ。
だが、誰も再びケージに戻せない。
かつて夜中に脱走したぴーちゃんを、ベトナム人寮生の兄ちゃんが決死で捕獲したケースはあるが、二度とは御免である旨、恐らくはGoogle翻訳を使ってであろう、丁寧かつ切実なお手紙にて念を押されている。
「ハウス」を教育中ではあるが、大抵の場合、らおぴんとて勤務中であるためカラスと遊んでばかりもいられず、放鳥の機会は少なく、当然「ハウス」する機会も少ない。
ゆえに、しつけの前途はあまり明るくはなかったりする。
目下「ハウス」の際には、ぴーちゃんの胴を翼ごと掴んで、「ハウス!」と言いながら小屋に戻し、再び「ハウス」と言いつつご褒美をあげている。
簡単そうでしょ?
ただし。
ここで忘れてはいけない事が2つある。
「カラスの首は、真後ろにも回る」
そして、
「カラスの爪はわりかし器用」、この二点だ。
まず、いかに背を掴もうとも、掴んだ手にあの凶悪な嘴は届くのだ。
さらに、腹側にまわった指先に、もれなく、爪攻撃がやってくる。
かといって、この場合には繊細な動作と加減が必要なため、素手でしか掴めないのである。
ちなみに社長は、わりと、モフモフできる。
社長には、他には見せない甘え方をするからだ。
カラスに近い仲間には、キツツキ系の鳥が多い。
ぴーちゃんのツツキを食らうと、それも心底、納得だ。




