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トライ・ワールド  作者: 英心
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五話  「予定外」

五話目です

道具屋のベンの野郎…折角儲け所を売りに行ってやったのに、アイツは手元に

資金が無いからと持ち込んだ品の半分も買わなかった。お蔭で目算していた資金

が手元に入らず俺は次の手を考える羽目になった。


「いや~貴方、エレインさんだっけ!?若いのに色々集めたね。ウチも買いたい

 のは山々なんだが、如何せん田舎町の道具屋じゃ、コレが限界だよ。

現金が直ぐ要るなら隣町の大きな店に行くか、少し時間にゆとりが在るんなら

オークションに出品って手も在るんだがどうする?」


コイツ資金を使わず、手数料で儲ける腹だな。確かにコレだけの品だと手数料

だけでも十分な儲けだろう。俺は少し考えベンの野郎に出直すと言って店を後に

した。取り合えず得た資金で奴のトコで買い物をすれば少しは資金にゆとりが

生まれるだろうと考えたのだ。このままルーラの孤児院へ向う事にした。


「こんにちわ」

彼女は今日も庭弄りをしている。

「あらエレインさん、こんにちわ。今日も天気良いわね。駄目よ若い人は陽が

 高いうちは、シッカリ働かないとね」

「あははっ。そうですね考えと来ます。…所でそれは何の花ですか?」


彼女は外に働きに行けない分、庭で菜園をしていた。作った分を売りに出せば

少しは稼ぎに繋がるからだ。野菜に薬草、花と工芸品に使う草花等だ。


「へぇ~こうやって見ると結構な種類ですね」

「ええ。こうしておけば数は少ないですが一年中何かが売れますからね」


成程、少なくても安定した収入をルーラは見越していたのかと感心した。

そんな話をしているとハイジの店の者が物陰から俺にサインを送るのに気付く

俺は適当な言い訳を告げ、彼女と別れは維持の館に向う。


「どうした?何かトラブルでもあったか?」

館に着くなり奥の部屋に導かれる。そこには既にハイジが待っていたのだ。


「否、そうじゃないのさ。アンタに面談してもらおうと思ってね」

ハイジは店の者に会津を送るとゾロゾロと若い娘達が部屋に入ってきた。


「この娘等は皆歳は16~20までの者さ。若い割りに腕は良い者を揃えたよ

 斥候、護衛、戦闘それと毒に詳しい者まで居るさ。アンタの背中を守るのに

丁度良い娘達だ。文字通り昼も夜もアンタの手足となって働ける。

どうだい!中々の綺麗処だろ!?気に入ったのが居たら、何人でも構わない

なんだったら全員連れて行っても良いんだ。好みの娘は居るかい?」


「あ~…コレは…俺の以来の分か?それとも釣りの分か?」

「当然釣りの分さ!アンタだって若いんだ。女の一人や二人必要だろう。

 でも、アンタがこれからする事を考えれば、気を許す相手は限られる。まして

飲み屋なんかに居る娘だと、いつ寝首を掻かれるか不安だからね。

万一の時には盾に成れる位の娘を傍に置いておく事を勧めるよ」


確かにハイジの言う事も道理が行く。だが、俺は中身は50過ぎのオッサンだ。

ここに居る娘たちは皆娘のダリアより若い娘ばかり…良心の呵責が俺の心に

ブレーキを掛けた。


「うん。確かにハイジ言う通りだろう。しかし…俺には皆この娘達は若すぎる

 それに、いつまでこの町に居るのか判らんし…奴とケリを付けるかもしれん

そんな危険な時に娘達を傍に置くのは正直…気が引ける」

「かぁ~!アンタ一体幾つだい?エラク爺臭い事言ってるじゃないか!

 女の私が言うのは変だが、抱くのは若い女がアンタ等男には良いだろうに

それとも、アンタはアッチの気が在るのかい?」


ハイジと押問答した結果、それでも傍に置いておけと押し切られ2人の娘と

一組の夫婦の奴隷を押し付けられた。

夫婦の名は夫がバラク屈強な身体を持つ男だ。見たマンマの盾役となる男だ。

その妻名をライラ。長剣の猛者らしい。夫婦揃って矛盾として俺の警護に付く

そして2人の娘達。若い娘は16歳名をシェリー金髪の娘だ。小柄な身体は斥候

としても十分働けるらしく飛び道具が得意らしい。そして年上の娘はローラ

歳は25歳。槍と体術が得意らしく、俺が若い娘は気が引けると言ったばかりに

この娘ローラが俺の身辺を重点的に守る役目だとハイジは言った。


問題の俺の依頼した奴隷はまだ揃って居無いとの事だ。そしてハイジは俺にある

提案を寄こした。


…なるほど、考えて見ればメンツを揃えてもどう云った口実でルーラの下に置く

かは俺自身考えて居なかった。そこでハイジは孤児院の横の空き地を借り、

揃えた面子を隣人としてみるのはどうだ?と云ってきた。


「そうか…その土地…幾らだろうか?」

「アンタまさか買うツモリかい?」

「まぁ予算しだいだけどね。ベンの店で買取させたんだが、アイツ資金が

 無いって言いやがって、半分の品も買わなかったから少し手元が少ないんだ」

「本当にアンタって坊主は話せば話すほど、判らない男だね。どんな品持ってる

 んだい!?私が口利きしても良いんだ。何だったら、土地の持ち主と物々交換

って手も在るしね。見せてみな」


ハイジの館で思いもしない展覧会となった。口が塞がらない面々を余所に俺は

次々と品を出して見せる。こうなれば、売るのを控えた品まで出してしまえと

奮発すれば、あっという間に応接間は足の踏み場が無くなる所では済まない。


結果的に『白龍魚の鱗』で作った飾り物と『赤大鷲』の羽根で作った敷物の2点

で土地の交換をしてくるとハイジが請負。俺達は結果待ちとして一旦宿へと

帰る事にした。当然『ヤドリギ』で部屋を追加してバラクとライラの寝床とし

シェリーとローラは同室となる。

俺達は互いの名で呼び合う事にした。但し俺の事は皆『若様』とした。これでも

背中が痒くなる思いだが、エレイン様だとか旦那様だとかご主人様と呼ばれる

よりは、幾らかマシな方だと思ったからだ。


「若様早速ですが今宵から私達2人伽の務めをさせて頂きます。

 私ローラは2年ハイジ様の下で戦闘と夜の勤めの修練を重ねております。

お若い若様には十分手解きも可能かと思いますので、どうか御安心下さい」


そう言って来たローラは、顔は西方寄りの金髪で肌は少し褐色肌と

ワールドワイドな血が流れているのだろう。ここブランドールは大陸中央に

位置する国だ。大半が白肌で金髪が多く目鼻立ちがスッキリとした人が多い。


北に行くほど民の肌色は白くスッキリとした面立ちで逆に南へ下れば、肌色は

褐色を帯、顔の彫りは深くなる。因みに東に行けば肌色は黄み掛かり顔は能面に

近くなり黒髪が多いと聞く。西に渡れば肌色は白く目鼻立ちが目立ち髪は金髪が

多いらしい。 ローラは巧い具合に其々の長所を引継いでいる様に見えた。


長身でグラマラスなボディにパチリと開いた瞳は碧く彫が深い、髪は綺麗な黒髪

と各地方の特徴が出ている。まさに美人とはこの事だと思う。


「わ、私はは、半年と時は短いですが、夜の修練は日々重ねております。初物故

 至らぬ点も在りましょうが、長く愛玩下さいます様よろしくお願いします」


こちらはシェリーの弁だ。彼女は典型的な大陸中央の娘だと思う。ローラと

違って言葉のアクセントも俺には聞きなれた感じがしたからでも在った。


成り行きで、2人も伽を結ぶ娘が出来た事に多少の動揺を見せる俺だが、

一応これでも結婚暦20数年の実績を持つ男だ。幾らプロの技を身に付けた

とは言え、俺から見れば二人は、まだまだ幼子。こちらは実績プラス若返りの

体力を身に着けた身だ。そう易々とは降参しないぞと意気込む。


互いに宣戦布告を交わし、初戦はローラと俺の一騎打ち初物のシェリーは横で

観戦だ。瞬く間に初戦を黒星で飾る俺はシェリーとの連戦に走った。相手は初陣

善戦するも俺の白星は揺るがない。三戦目は混戦と相成ったが、辛くもローラが

2つ目の白星を飾った。俺も結婚20数年と言っても長いブランクがある。

この新しい身体も連戦を重ねる事で歴戦の勇者に育つだろう。今宵はローラの

一人勝ちとして俺達三人は深い眠りに就いた。



五話  「予定外」  完

いかがでしたか

…反応が薄いようです…修正考えます

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