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Vtuberになったのに裏方をしてます  作者: 東海林


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45/56

45話

翌日。

LIVENTO事務所。

昼休み。


「……」


編集作業中。

静かで平和。

そう思っていた。


ガチャ。


「クローー!!」


「うるさ」


星宮アリスだった。

勢いが凄い。


その後ろ、水瀬ルナ、白雪ミオが居る。


「何ですか」


「グッズ予約した?」


「まだですが」


「えっじゃあ今しよ!!」


「……」


なんでそんなテンションなんだ。

ルナがスマホを見せてくる。


Re:Burst公式ショップ


【優勝記念グッズ 予約受付開始】


『アクセス集中のため繋がりにくくなっています』


「……重」


「ね!?」


アリスが笑う。


「クロ初グッズ効果じゃん!」


「違うでしょ」


「いや絶対ある」


ミオまで頷いていた。


「SNSかなり騒いでましたし」


「クロさん推しの人、ずっと待ってたみたいです」


「……」


そんなにか。

実感がまだ薄い。


「で」


アリスが普通に椅子へ座る。


「買うんだけど」


「何を」


「クロのアクスタ」


「本人居ますよ?」


「それとこれとは別」


意味が分からない。


「チェキも欲しい」


「なんで」


「レアだから」


「絶滅危惧種扱いするな」


ルナが吹き出した。


「いやでもほんとそう」


「クロって記念グッズ系ほぼ出ないじゃん」


「配信者なのに」


「編集してる時間の方長い説」


否定しにくい。

ミオがスマホを見ながら言う。


「もう売り切れそうなのありますよ」


「早」


「クロさん缶バ人気高いですね」


「なんでです?」


「顔が良いからでは?」


「やめてください」


その瞬間、部屋が少し静かになる。


「……」


「……」


「え?」


アリスが真顔だった。


「自覚無いの?」


「何の」


「人気」


困る、普通に困る。

その時。


ガチャ。


「失礼します」


七瀬真琴。


「あ、真琴さん!」


「こんにちは」


真琴は部屋へ入りそして机の上を見る。


大量のスマホ。

全員ショップ画面。


「……何してるんです?」


「クロのグッズ戦争」


「本人居るのに」


真琴が少し笑った。


「伊織、人気ですね」


「またそれですか」


「事実です」


そして真琴は自然に俺の後ろへ立つ。

画面を見る。


「……かなり売れてますね」


「らしいです」


「良かったですね」


静かな声少し嬉しそうだった。

その時、アリスがニヤニヤし始める。


「ねえ真琴さん」


「はい?」


「ちゃんと買います?」


「もちろん」


「えっ」


今度は俺が止まる。


「買うんです?」


「記念なので」


「……」


普通に言う。

そして。


「伊織」


「はい?」


「サイン書いてくださいね」


「買う前提なんだ……」


アリス達が爆笑していた。


「もうマネージャーが一番ファンじゃん!」


「分かる」


「距離感終わってるのにちゃんと推してる」


「違います」


「違います」


また声が揃う。

でも真琴は少しだけ笑っていた。

かなり楽しそうに。


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