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異世界バスツアーにようこそ  作者: ルンルン太郎
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異世界生活2日目の始まり

 山田太郎は目覚まし時計の音で目覚めた。冒険初日で疲れ果てて、異世界バスからアパートの部屋に戻ると風呂に入って、食事を作って食べてすぐに夢の中だった。

 朝食のベーコンエッグとサラダと豆腐とワカメの味噌汁を手早く作って、よく噛んで食べてから、錬金術師の為の保存食を買いに車で出掛けた。多少燃費が良くて、荷物が沢山積める所を除けばどこにでもある普通車だ。

 予算は5万。先ずはスーパーマーケットに行った。粉末状態のスープを5パックと食パン5個。レトルトカレー10個とレンジで簡単に調理して食べられるご飯20個。レトルトの中華丼と牛丼を5個ずつ。ハチミツ2つとココア5つ。レトルトコーヒー5つ。砂糖にミルク。そして、帰りにカップ麺の中川をコンビニで箱買いして、大量の100円のお菓子を買った。合計で段ボール2個ぶんになった。

 毎日段ボール1個ずつ運ぶ事にしよう。と太郎は考えた。そして、買い物の後、昼食を外食で済ませて、アパートに戻ると、スマホゲームの繰り返し戦闘機能をセットし、素振りをした。総重量3.6キロの鉄線バットだ。素振りでもかなりの筋肉酷使だった。大量の汗が出る。150回素振りをした所で腕が上がらなくなり、疲れ果てて汗まみれの床に倒れた。明日は目指せ300回だ。

 それから、スマホゲームの繰り返し戦闘機能の成果を確認し、再びセットし、シャワーを浴びて汗を流して着替えをして夕食に親子丼を作って深夜まで仮眠を取った。深夜にスマホの目覚ましが鳴ると、

 通信販売で買った強化ゴムを使った特製のパチンコを作ろうとしたが、時間がなかった。そこで閃く鉄線バットのグリップの所を三角に糸ノコギリで切った。そして、電動工具を使いネジを少し残して埋め込む。ゴムが見事に引っ掛かる。そこを瞬間接着剤で固定した。これで、鉄線バットをひっくり返したらパチンコになる。近距離も遠距離も対応した素敵な武器の完成だ。更に灯油を焼酎の4リットルの容器に入れ、強力水圧の水鉄砲も旅行用バッグに入れた。


 出掛ける時間になり、アパートを出て鍵を締めた。バス停に向かって歩くと、また先輩がバス停にいた。


「先輩こんばんは。異世界生活長かったんですか?」


「やあ、こんばんは。3年くらいかな3年目の始めで死んだんだ」


 そうバス停の先輩は幽霊なのである。立派な宝石がはめ込まれた鎧を身につけ、腰には同じく宝石がはめ込まれた剣。太郎は触ってみたが実体ではない。


「先輩3年って凄いですね。僕は1日で死ぬかと思いましたよ」


 幽霊先輩は照れくさそうに頭を掻いた。


「彼女が凄かっただけさ。鈴って知ってるかい? 俺は彼女の彼氏だったんだ」


「えー!? 先輩が鈴さんの彼氏だったんですか…何というか美男美女でお似合いですね」


 山田太郎は密かな鈴に対する恋心を封印した。こんな素敵な彼氏がいたんだったら自分が鈴の心に入り込める隙など微塵もないだろうと。

 錬金術師でも狙ってみようかな。あの人も魅力的だから。そんな事を考える山田太郎。そうこうしている間にバスが来た。異世界生活2日目の始まりだ。

 

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