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異世界バスツアーにようこそ  作者: ルンルン太郎
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異世界生活11日目開始

 山田太郎は謎のゲートの出現で疲れていた。トレーニングはお休みとして、日中は体を休めていた。異世界の生活が忙しくなるという予感からだ。魔法の首飾りの記憶水晶にも沢山の撃破記録が残されているだろう。今度ギルドに渡して新しい首飾りと交換してもらわなくては。


 そんな事を考えている間に眠くなった。夕方に目を覚ましてコンビニに行き、適当に済ませる。ついでに大量に缶詰とインスタントのご飯を買った。錬金術師の差し入れにするつもりだ。また一眠りして深夜になった。


「やあ、疲れているようだね。無理もないゲートはいつ開かれるかわからないからね。今日は開かないかも知れないし、昨日のように大量に開くかも知れない。ゲートを開く親玉の気分次第」


「はは、今日はゲートが開かない事を願ってますよ」


 幽霊先輩がそう言うと太郎はうんざりした。今日は開かないでいてほしいと。


「太郎くん。今日はゆっけを借りるわね。王都が大変な事になってるのゲートの処理が追いつかないみたい」

 

 太郎は異世界バスを降りてギルドで新しい首飾りと交換し、錬金術師の家に行き、ひとりで薬草を取ってきた。帰りにゲートが開きそこからフードをかぶった何者かが出てきた。


「お前は面白いオーラの色をしているな」


 太郎は大剣を構える。相当強いぞこいつ。威圧感が凄まじかった。


「そんなに構えるなよ。今日は挨拶に来ただけだ。王都に甚大なダメージを与えて来たしな。そのお陰で覚醒者も沢山生み出せそうだ。今日の成果には満足しているんだよ。私は」


「そいつはよかったな…」


 覚醒者こいつは何を言っているんだ。異世界バスの乗客も今日は王都に行っているらしい。皆無事ならいいが。


「お前の仲間達の事だ。興味あるだろう。お前達異世界人は魔法とは違う超能力に目覚めるケースがある。危機的状況に陥らせて私がその能力に目覚める手助けをしてあげているのだよ。さあ、誰が一番先に目覚めて新たな力を得るのか楽しみだ。それでは、また明日。ゆっくり休んでね。ごきげんよう」


 フードをかぶった何者かが去った後、山田太郎は全身汗だらけでベットリと服が肌に貼りついて気持ちが悪かった。まるで素手で熊に遭遇したような感覚だった。

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