四}《b.貧困家庭》・《b.チリ》
四}《b.貧困家庭》・《b.チリ》
チリが貧困家庭で食事が不きそくだったり食べられなかったりする子供たちのために食事を無料でていきょうしている
麻薬の売人が元第一次産業者で絶望の向こう側を見た雷獣だ
せん情的で男うけする売春婦が十四歳のとき処女を五〇万円で売った
クモはどこにいるクモはどこにいると叫びながら実の子を探し続ける気狂い男が大学構内で女学生を犯した
純銀でできたジェンガがビジネスチャンスだ
チリが子供たちに食事をふるまうのは板橋区○○○○町X―XーXのハイツ○○○の三階の三〇一号室だ
「お腹いっぱいになるときっと幸せになれるわ。私がそうだったもの。みんなにすてきな人になってほしいな。くるしかったから悪い人になっちゃうなんて悲しいもの」チリが言った
チリの部屋にタカシとユメコとタッツーとナオコがいた
「みんな、もうちょっとでごはんできるからまっててねー」チリが言った
となりのシングルマザーが侮蔑の目をチリにむける
隣の浪じんせいが毎晩チリをおかずにオナニーしている
大気を失ったアリゲーターガーと魚たちが狩人に足を切られて三本足になった
アカミシシッピガメと動物が呪術用の霊糸で大群を一つにつなげられてしまった
イナゴと虫たちが翼をむりやり移植して六つの翼になった
オオコノハズクと鳥たちがむなしいむなしいむなしい
「はい、みんな。できましたよー。こっちにとりにきてねー」チリが言った
タカシとユメコとタッツーとナオコがお皿をもって台所にきた
チリが各人のお皿にチキンカレーと白米とコールスローサラダと目玉焼きをのせた
チリとタカシとユメコとタッツーとナオコが卓についた
「じゃあ、みんな。食べましょう。いただきまーす」チリが言った
「「いただきまーす!」」タカシとユメコとタッツーとナオコが言った
なにが見えるなにが見える
タカシとタッツーがチキンカレーとコールスローサラダと目玉焼きを全部まぜて食べた
ユメコがチキンカレーとコールスローサラダをいっしょに食べた
ナオコはチキンカレーと目玉焼きの白身をいっしょに食べた
「みんな、おいしい? おかわりあるからいっぱい食べてね!」チリが言った
れき岩の少年が孤独のカバを卵色の牛と間違えてネットショッピングで売ろうとして失敗したから借金だけ残った
交尾を終えて用なしになった雄カマキリが雄カマキリのほんとうの終末世界を鉄骨とした
だれかがチリの部屋のドアを叩いた
「あら? だれかしら? はーい」チリが言った
チリが立ち上がって玄関にむかった
チリがドアを開けたらちょびひげとメガネと背広の男が立っていた
「すいません、こちらに□□□タカシ君はいらっしゃいませんか?」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
「私はタカシ君のお父さんの友達です。タカシ君を連れもどしにきました。さあ、行きましょう、タカシ君」」」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
チリがタカシを見た
ラクダが自分の死神になろうとするところで天寿をまっとうする
予知夢を見た人を押し殺して肉と夢を骨でぐじゅぐじゅにすりつぶしてミンチにして楽しむのが迷路だ
卵の黄身がおぼれてなぜ俺は母を殺さねばならないんだと言う
タカシがうつむいて黙っていた
「ねえ、タカシ。タカシのお父さんの知り合いなの? どう? タカシ」チリが言った
タカシがうつむいて黙っていた
「さあ、行きましょう、タカシ君」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
ちょびひげとメガネと背広の男がタカシにちかづいてタカシの腕をとった
タカシがちょびひげとメガネと背広の男に連れていかれる
「助けて! チリ姉ちゃん!」タカシが言った
「待って! 連れていかないで!」チリが言った
ちょびひげとメガネと背広の男が止まるとチリとタカシをつきとばした
チリとタカシが床にころがった
「あのですねえ、タカシ君のお父さんはお金を借りて返していないんですよ。クズですよ、クズ。そんなクズの息子もクズだから死ぬまで働いて金返すのがスジでしょう。こんなところでぬくぬくしてんじゃねえよこのタコ」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
タカシがちょびひげとメガネと背広の男に頭をけられた
知らぬとは罪である
白痴の域にせまる不可知論者が豚の皮をはいで着ている
線路のうえを歩く犬と小鳥
小松菜が塩ゆでにされてコロッケの中に入れられて大根飯になった
「お願い! やめて! 乱暴しないで!」チリが言った
「うるせえ、このアマ。なんならてめえがクズの八〇〇万を返してみろよ。できねえだろアマ」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
「わかったわ! 私が払うわ!」チリが言った
ちょびひげとメガネと背広の男がチリの顔面をわしづかみにした
「ふざけるのもたいがいにしろ。俺はそうゆうやつが一番嫌いなんだ死ね」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
タカシがちょびひげとメガネと背広の男に連れていかれた
「助けて! 助けて! チリ姉ちゃん!」タカシが言った
苺の最繁期に青い瞳の少女が生まれた
湯で上げられるものの価値の基準を知ったのが抽象的だ
この野郎! ほうとうの意味も知らないくせに!
もともと性根が腐っていたのかそれとも貧しかったから腐ったのかもしもっとましな経済家族だったならこんなに腐らなかったのか貧富でその人の性格が決まって後でどうしようもならない先天的なものであってはならない
ユメコとタッツーとナオコがちょびひげとメガネと背広の男がタカシを連れて去った後に急いでカレーを食べてチリの部屋から出て行った
もう警察なんてあてにならない五人も殺したから
正義がヨーグルトみたいに発酵した虚妄の熱源だ
チリが一人で泣いた
なんで? なんで? なんで? なんで?
チリが警察に電話したがあくびでかえされた
チリが消費生活センターに電話したが対応できないと言われた
チリが弁護士に電話したがめんどくさいと言われた
チリがヤクザに電話したらいっしょにこらしめにいこうと言われたので準備することにした
家庭のオオカミが会社のオオカミに国家のオオカミになり野生のオオカミへと変貌する
少女がゲームセンターの一番奥の和室トイレでしか大便をしない
河原でラッパを吹く青年が首切り動画を一晩中見ながら精神集中する
ハンバーガーチェースオレンジジュースが小学生の男女七人に回し飲みされる
べっこうのくしを磨く磨くするのが右手を失った主夫だ
訪問者がチリの部屋のドアを叩いた
チリがドアを開けた
「すみませんうちのタカシがここにきてるってきいたんですけど」タカシの母が言った
タカシの母がスマホでなにかを見ていた
「タカシ君は闇金融の人に連れていかれました。すいませんでした」チリが言った
「ハァ? 謝ってすむ話じゃないでしょ? 誘拐ですよ、誘拐。いい大人のあんたがなにしたっていうんですか? どーしてくれるんですか?」タカシの母が言った
「タカシ君は私が必ず連れて戻ります。私の知人にやくざがいるので彼らに力を借りようと思っています。返済がむずかしいなら自己破産も考えては……。もしかしたらそれがタカシ君のためになるなら……」チリが言った
「ハァ? あんたには関係ねえだろ。それにやくざって(笑) あほじゃねえの? あたしが相手方と話しつけるからあんたは三〇〇万用意すればいいんだよ。来週の木曜日までに三〇〇万だかんな。わかるか?」タカシの母が言った
「こんな詐欺みたいなことやってたらタカシ君のためになりません。私はタカシ君を助けに行きます」チリが言った
「おいおい、詐欺って(笑) ふざけんじゃねえぞ。犯罪者あつかいか? タカシにふきこまれたかはしらねえけどいいかげんにしろ。お前が三〇〇万用意しねえとタカシがどうなってもしらねえぞ」タカシの母が言った
「あなたみたいな性根のくさった人だからタカシ君はくるしんでいるんです。私がなんとしても連れ戻します」チリが言った
チリがやくざのジュンイチの力を借りてタカシの母から闇金融の住所と電話番号を聞き出した
人肉すし屋さんの大将が回転ずしをはじめようと回転チェーンに裸の人をのせてのこぎりで首を切り落としている
絶対零度の天使が人殺しなわけがないほんとうはさびしいだけなんだだから八〇〇万円あげて
釜の中でエビとバッタとオリーブが鶏姦した
チリとやくざのジュンイチが闇金融の事務所にのりこんだ
「おめえらふざけんじゃねえぞ~!」やくざのジュンイチが言った
やくざのジュンイチが受付の女性の頭を鉄バットで殴った
受付の女性の頭がゆがんだ
「タカシ君いるのぉ~。タカシく~ん」チリが言った
事務所のワーカーたちがさわぎはじめた
やくざのジュンイチが鉄バットで受付の女性の体を叩き続けた
「おいタカシって男の子だせよだせよだせよ」やくざのジュンイチが言った
弾丸を食べ続けた女がうつくしくなりたいうつくしくなりたいと言いながら一〇〇〇円札を食べはじめた
交通標示の空飛ぶポストスクスがかみくだいて霊体にしている
米蔵をおそってたくはい便とゆうびん局がしんごう待ちの最中にFMラジオの秘密暗号をうけとった
でんしょバトが水辺に絶対にちかづかない
騒ぎを聞きつけて奥の部屋からちょびひげとメガネと背広の男が現れた
「なんだいこりゃ! いったいぜんたいなにがおきてるってんだ!」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
「あぅ! あなた! タカシ君をっ! タカシ君をかえしてください! タカシ君はどこにいったんですか!」チリが言った
ちょびひげとメガネと背広の男がしまりの悪そうな顔をした
「ああ、タカシってやつな……。俺が目を話したすきに逃げ出しちまって、死んだ。車に飛び込んだみたいだったな。筋肉破裂してない臓ぐちゃぐちゃ、骨もきっと出てたぜ! うん! タカシ車ん中で言ってたよ『もうチリ姉ちゃんにばれたからいられない。好きだったんだ。もうこんなつらい目はこりごりだ』てな」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
キャビンアテンダントの葬儀に発達障がいの男が一つつまんで食べた花束を持ってきた
カブト虫が縁せきに集合して交尾をくり返しくり返ししている
「ところでおめえ、なにしてんだよ」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
ちょびひげとメガネと背広の男が拳銃でやくざジュンイチの頭を撃った
「おい、姉ちゃん。こんな派手なことしてくれてどうおとしまえつけるんだい」ちょびひげとメガネと背広の男が言った
「私は殺人集団チィーテーブルの一員です。請求はそこへお願いします。あと、タカシ君の家の八〇〇万の借金をこの八〇〇万で返済します」チリが言った




