表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/315

続き17

「もういいわ。強引に連れて行く。お前の祖母の苦悩が分かるのぅ」


 <三本首>が俺を咥えようとしたが、俺はそれをひょいっと避けた。


「いや、だから、もう私は正義のヒーローなんですよ」


「お前の祖母の話だと、ヒーローものが好きなだけで、それ以外はドライなくらい現実主義で腹が座ってると聞いた。ならば現状の自分がどういう立場か分かるだろうが」


「悪の組織を倒すヒーロー」


 俺がきっぱりと市松人形で変身ポーズで答えた。


「いや、全然ヒーローとしての力を持っておらんだろうが」


「だから、これから必殺技を開発するのです」


 俺がきっぱりと答えた。


「いやいや、本当におかしいぞ。お前」


「悪の組織からしたら、そう見えてしまうかもしれない。だが、これはまさにヒーローの黄金パータン。今こそ、俺は三鈴(みすず)さんの為に覚醒しなければならない」


 俺がきっぱりと話した。


「えええええええ? 面倒くさいやつじゃのう! 」


 <三本首>がイライラして叫んだ。


「<おやっさん>戦うぞっ! 」


 俺が再度出刃包丁を持った。


「待ってください。それよりもこれですよ」


 そう<おやっさん>の野崎君が赤々と燃える火炎瓶を持った。


「おおおおおお! その手があったか! 」


 俺が感動して出刃包丁を持つのを辞めた。


 火炎瓶なら火炎瓶ならやってくれる。


「ふふふふふ、任せてくださいよ」


 <おやっさん>の野崎君の目がキラッと光った。


 ドジョウ掬い人形だが。


 そうして俺と<おやっさん>の野崎君が話し合っているうちに、ウオッカを詰めた瓶につけた布が完全に瓶の中まで入って炎上した。


 流石の<おやっさん>の野崎君は火炎瓶を慌てて投げたがそれがウオッカをいれたバケツに入ってさらに炎上した。


 そしたら、俺の市松人形の着物にも火が移った。


 慌てて俺が逃げ回って転がりまわって火を消そうとした。


 だが、慣れない人形の手で<おやっさん>の野崎君がウオッカをバケツに注いだらしくて辺り一面が炎上した。


「おいおいおいおいおいおい! 」


 <三本首>が唖然とした。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ