続き3
「お前がそもそも同盟を言って来たから、前向きで考えてたんだぞ! それがどういう事だよぉぉぉ! 」
<角錐>さんがやけくそになって騒ぐ。
むう、何かあるのだろうか?
「いや、それに関しては、土御門家も前向きです」
そうフィギュアの三鈴さんが前に進み出た。
「お、お前……三鈴なのか? 」
「はい」
「いや、お前、我らが大敵にして、土御門家の誇りある巫女の中でも歴代屈指の力を持つお前が何て格好を! 」
<角錐>が瞳孔を開いた驚いた顔でフィギュアの三鈴さんを見た。
何しろ、水着のエッチなフィギュアである。
余計に衝撃的だったようだ。
「いや、これは、その……」
三鈴さんが凄く動揺している。
フィギュアなんだが、真っ赤になっているのが分かった。
「可愛い」
俺がそう呟くと、三鈴さんは座り込んでいやいやって感じで照れまくっていた。
「また、お前か……」
そう俺をまるで理解できない怪物を見る様な目で<角錐>さんが見た。
「いやいや、微笑ましい姿じゃ無いですか」
そう<おやっさん>の野崎君がそう褒めた。
「いやいや、絶対におかしい。こんなのはおかしい。長い間に陰陽師と鬼としてライバル関係にあった我等を破壊しただけでなく、土御門家までもかっ……」
<角錐>さんの吐き捨てる様な一部恐怖が入ってるような言葉が重い。
「いやいや、別にそんなに騒ぐほどでも無くて……」
「馬鹿やろうっ! 日本のまつろわぬものの闇社会もお前の提案のせいで無茶苦茶だっ! 鉄の結束だった鬼族ですら揺らいでしまった! 」
そう、<角錐>さんはハラハラと涙を流した。
そのせいで我がブラック企業の雰囲気も悪くなってきた。
皆が俺をじっと見ている。
困ったもんである。




