続き2
「「「「「ああああああああああああ」」」」」
目玉さんが出てきたせいでオフィスが大混乱になった。
悪魔の高位の魔王さんが出てきたせいで根源的な恐怖というものが人間側には出るらしい。
困ったもんである。
だが、西洋人形の薫子さんも手をパタパタさせて目玉さんを叩いていた。
「何てことをおっしゃるの? 加茂さんは結婚しているんですよっ! 」
薫子さんが騒ぐ。
「いや、でも、結婚なんて離婚したら良いだけだし」
ビキィッ!
会社の全部の窓にひびが入る。
窓を慌てて見ると目玉を鬼のように見る三鈴さんがいた。
「何てことを言うの? 愛し合う二人に失礼でしょうがっ! 」
薫子さんが声を荒げた。
「いやいや、俺的には土御門家最強とか言う三鈴とお嬢がバチバチやりあうのも面白いと思うんだがな」
流石、魔王さんだけあって三鈴さんを恐れていないらしい。
「ふざけないで! お屋敷の事で恩義もあるのにっ! 早く皆さんを戻して! せっかくここでやっていけそうだったのに! 」
そう薫子さんが泣きそうな声になった。
「ああ、心配するな。人間どもの記憶は消しておく。ただ、三鈴とそこの人形は無理だけどな」
そう目玉が苦笑した感じで消えた。
そしたら、他の社員は一斉に元に戻った。
雰囲気的に本当に目玉を見て混乱した記憶は消えているようだ。
薫子さんに対する歓迎の雰囲気が消えてない。
「これは……本当に高位の悪魔の魔王なんですね。こんな風に人間の記憶を消せるレベルって相当ですよ? 」
そう<おやっさん>の野崎君が驚愕していた。
だが、それよりも三鈴さんの記憶が消せないものなのか。
せっかく、土御門家の援助でまとめたのに、鬼のような顔になっていた。
どうしょう。




