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続き10

「やいのやいの五月蝿いね! それでもあんたは動かざること山の如しと言われた男かい? 」


 大家のおばあさんがブチ切れて話す。


「いやいや、相手が人間じゃ無いですし」


「いや、死んだって人間ですよ。私を見てください」


 <おやっさん>の野崎君がそうアピールした。


「はあああ? そういや、そんな事を言ってたね。あんた死んでんのかい? 」


「死んでますが? 」


 <おやっさん>の野崎君が心外なと言う感じで話す。


「何か、世の中どうなってんだい? 」


「いや、昔からこうですよ」


「そうらしいです。俺もよく分からないんだけど」


 二人の言い合いに俺も話しかけた。


「分からないって、あんた土御門家の婿だろ? 」


「いや、冥婚ですがね? 」


「普通に話せるとか聞いたけど、あっちの方はどうなんだい? 」


「いや、そっちは未知の世界ですね」


「なんだい、冥婚したのに手を出して無いのかい? 」


「大事過ぎて手が出せませんね」


「何と言うか、良い話ですね」


 老齢の運転手さんがほっこりしていた。


「いや、そんな事よりも、ここやばいんですよね? 」


 常務がヤタガラスさんに聞いた。


「中から皆が見てますよね」


 そう、ヤタガラスさんが屋敷を見て言うと大家のおばあさんと常務と老齢の運転手さんがぞっとした顔になった。


「やばいのが? 」


「当たり前でしょ? 」


 俺がヤタガラスさんに聞くとあっさりと言われた。


「じゃあ、入ってみましょう」


「そうですね百聞は一見にしかずと言いますし」


 俺と<おやっさん>の野崎君がそう話しながら、大家のおばあさんの手のひらから鍵を取ると、ガチャガチャと入口のゲートの門を縛っている鎖を外した。


 そして、屋敷に無造作に向かうと、両開き扉になってる入口の鍵を開けた。


 不気味な音を立てて扉が左右に何もせずに鍵を開けただけで開いたので、大家のおばあさん達はぞっとした顔をしていたが。



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