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続き4

 そうして、バタバタと仕事をしながら、いつの間にか夜八時になっていた。


 最近はサービス残業を外のファミレスでする部署が多くて、夕方になるとオフィスはひっそりとしている。


 まだ早いのに常務と一部の管理職しかいない。


 ちょっと前なら休む奴がいれば上司が家まで押しかけてたそうだが、今はそれをやるとほぼ百パーセント代行を使って退職してくるので、困って追い詰めるのは止めたんだそうな。


 これも、社会の流れか。


「こういうブラック企業もこんな感じで淘汰されるんだろうな」

 

 そう俺がポツリと言うと常務を始め管理職の面々がびくりとした。


「いやいや、そう言うの言うとやっぱり反応しますね」


 <おやっさん>の野崎君がそう呟いた。


「いやいや、だって減り過ぎだもの」


 俺がそう答えた。


 そうしたら、管理職の方々がこちらを見てギリギリと歯を食いしばっておられる。


 ううむ。


 何か悪い事言ったかな?


「まあ、数字で語れって大きく書いてありますから、何も言えないんでしょうね」


 そう<おやっさん>の野崎君が大きく書かれた墨守の横書きの壁に貼り付けてある紙を見てそう呟いた。


「いまや売上の半分強が俺だもんな。さらに増えてるし」


 俺がそう呟くと、さらに怨念のようなものがオフィスに巻き起こる。


「あ、大家さん来たぞ? 」


 絶妙のタイミングで常務が間に入った。


 何だろう、やっぱりこの人侮れないわ。


 噂によると侵掠すること火の如しとか言う代名詞にあった社長と動かざること山の如しと言うこの常務と疾はやきこと風の如ごとくの本部部長としずかなること林の如くの専務が居たと聞くが、下二人は会った事ないなぁ。


「おおおおお、これが噂の市松人形さんかぁぁぁ! 」


 そんな風に考えていたら凄い元気なおばあさんが来た。


 結構な不動産持ちの金持ちと聞いてたけど、思ってたイメージが違う。



 


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