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続き10

「何と言う事ですかっ! 確かに日本の最強の陰陽を司る一族にして裏の世界を支配すると言っても良い土御門家とまつろわぬものの世界で隠然たる力を持つ鬼族が同盟を組むなんて」


 <おやっさん>の野崎君が激しく叫んだ。


「ふふふふ、恐らく、ヤタガラスさんが<三日月>と最初驚いたくらいだから、鬼族のトップに近い存在なのだろうと思う。そう土御門家と鬼族の同盟。これはまさに、この国の闇の世界を震撼させる出来事だと思わないか? 」


「おおおおおおおおおおおお! 確かにこれは驚天動地の騒ぎになりますね」


「しっ、静かにしないと。これは内々の極秘の話。表にバレてはいけない」


「うううっ、確かに! 」


 俺の言葉に<おやっさん>の野崎君が慌てて口元を手で塞いだ。


「いやいや、内密にとか極秘とか言うと、あっさり知れ渡ってしまうもの。だから、気を付けないといけない」


 俺がそう言うとヤタガラスさんが困惑して、キツツキモードで首を振り続ける鬼の<三日月>さんを見た。


「お前、いい加減にしろよっ! 鬼と陰陽師と言えば永遠のライバルのようなものっ! そんな馬鹿な事が起こるわけなかろう! 」


 そう鬼の<三日月>さんがたまりかねたように絶叫した。


「良いんです。そう言うことにしておきましょう。こういう話は内々で時間をかけるべき。まずはそんな提案があった事を土御門家に報告しておきます」


 俺がそうにっこり笑った。


「いや! そんな馬鹿な話があるわけなかろうが! 」


「ふふふふふ、そう言う事にしないといけませんから。どこに目があるか分からないですからな」


 俺がそう含み笑いをした。


 それを察した<おやっさん>の野崎君がことりとアパートのドアを開けると人面のフクロウと人面犬が驚愕した顔で話を聞いていた。


「待てっ! 違うっ! そんな話なんか無いっ! 」


 鬼の<三日月>さんがたまりかねて叫ぶと人面のフクロウと人面犬が真っ青な顔をして走り去った。

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