続き2
「で、お前が<老公>を倒したとか言う<呼ぶもの>か? 」
そう鬼が困ったように聞いてきた。
「自分がどう呼ばれてるかは知りませんが、そう言う感じですね」
そう俺が答える。
「<老公>に呪いの人形に封じられたと聞いたが、随分と腹が座っているな」
「いや、昔からあまり動じない方なので」
俺がにこりと笑ったせいで、市松人形の口がカパッと開く。
「ちくしょう! ちくしょう! 」
小声で高木先輩が泣き続けている。
流石に少し困った。
「何だか、聞いている噂と違うな……」
そう鬼が呟いて首を傾げた。
「噂? 」
「妻の三鈴を守る為に獅子奮迅に戦ったと聞いたが」
「脱兎のごとく逃げまくりましたが」
「おお」
きっぱりと俺が答えたので鬼が唖然として返事だけしてきた。
「流石ですね。正直に話すなんて。ジョージ・ワシントンもびっくりですよ」
「当り前でしょ。最後に戦っただけで、逃げてたら勝手に自滅しただけだし」
<おやっさん>の野崎君が褒めたので、
「そうでしたっけ? 」
ヤタガラスさんがそう疑い深い目で見た。
「いやいや、そう言うのは誤解ですよ。ところで、こちらの方は? 」
俺がそう笑ってヤタガラスさんに聞いた。
「ああ、鬼の<三日月>さんです」
「「ガ〇ダム 鉄血のオル◯ェンズ? 」」
ヤタガラスさんの言葉に俺と<おやっさん>の野崎君の言葉がハモった。
「ええええええええ? 」
鬼の<三日月>さんが脂汗を流していた。




