続き9
「怪しいものではありません! 怪しいものではありません! 」
俺がそうアピールしながら追っかけた。
俺もそうだが、<おやっさん>の野崎君も童心に帰ってほっこりしたらしい。
おじさんの四つん這いになりながらのスピードが素晴らしかった。
まさに、火事場の糞力。
「助けてくれっ! 助けてぇぇ! 」
一気に近所のコンビニに四つん這いのまま入ると、おじさんが叫び続けたので、はっと我に返った。
どうやら、恐ろしい妖魔の力を使われたせいで、心に邪悪な部分が出来たかなと自分で驚いた。
童心にもどって追っかけたのも良くなかったようだ。
「ちょっと、やりすぎたかな? 」
「市松人形ってだけで誰か警察にバレバレですよ」
「後で、土御門家を通して謝っておこう」
「流石、上級国民様ですね」
「凄いぞ、上級国民。なって見て分かる、この安心」
俺がそう苦笑した。
「どんどん、糞になってませんか? 」
いきなり背後から声を掛けられた。
誰かと思えば、こないだあったヤタガラスさんだ。
「おお、お元気ですか? 」
「1 2 3 ダー! 」
空気を読まない<おやっさん>の野崎君の発言で一瞬にして空気が凍結した。
「……すいません」
<おやっさん>の野崎君が流石にそれを感じたのか、謝って来た。
「いや、ちょっと空気が凍ったから」
俺がそう突っ込んだ。
「いや、そんな話は良いんだけど、大事な話があるそうなので、土御門家に帰って欲しいのですが」
「いや、高木先輩の誤解を解いていないので」
ヤタガラスさんの言葉をやんわりと断った。
まずは仕事場の環境を良くしなければ。
その為には高木先輩の誤解を解かないとならないのだ。




