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続き5

「いやいや、仕事の場所に来られるのは」


「何を言ってんです。私と貴方の仲じゃ無いですか」


 俺の突っ込みをあっさりと<おやっさん>の野崎君にかわされた。


「この人は? 」


 永田さんがそう聞いてきた。


「もと自殺した人で地縛霊だったのが、大神さんに眷属として使われるようになった人です」


「いやいや、<おやっさん>ですよ。<おやっさん>。敵に改造された主人公の場合は必須です」


「それ、古いパターンだぞ」


 永田さんが苦笑して<おやっさん>の野崎君に突っ込んだ。


「いや、でも、加茂さんはいわば一号ですから」


「このペースでリバイスまでやられたら叶わんけど」


 そう永田さんが笑った。


「いやいや、正義の味方は何人集まっても卑怯と言われませんからね」


 <おやっさん>の野崎君が満更でもないような顔をした。


 どこまでやる気なんだか。


「で? どうしたのよ」


「彼女がやっと私と付き合ってくれるって」


「マジか……」


「え? 彼女も自殺してんの? 」


「いや、待ってください。そもそも、私は自殺では無いのです。彼女の気持ちを取り戻そうと一か八か死んじゃうよって首吊りの真似をしたら事故で滑ってそのまま締まって亡くなっただけですから」


「それはまた、豪快な人生だな」


 永田さんが感心していた。


「そうですよ。この愛が通じました。彼女がついに折れてくれたんです」


「君が何度も押しかけるから相手がやせ細ってたって聞いたが」


「はい。それも心配だったんで、いろいろと食べれるものも持って行ったんです。そしたら、彼女が……」


「へえ? なんて? 」


「もう好きにしてくださいって」


 <おやっさん>の野崎君が凄く嬉しそうに言った。


「それは……」


 相手がやけくそになってるだけだと思ったけど、黙ってる事にした。



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