表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
115/315

続き15

「こんな力を持っていたのか! この若造がぁ! 」


 <老公>と呼ばれる人形師が叫ぶ。


「な、何でぇぇぇ? 」


「いやいや、どういう事? 」


 祖母と大神さんが<老公>以上に動揺しているのを見て、<老公>が呆れた。


「ふふふふふふふふふふふふふ、これが愛です! 愛の奇跡なんですよ! 」


 <おやっさん>の野崎君が興奮して叫んだ。


「お前は叫ぶなっ! いらいらするっ! 皆の者、こ奴を抑えろっ! 」


 <老公>と呼ばれる人形師が叫ぶ。


 這いつくばった操り人形が次々と俺の三面六臂の巨体にしがみついてきた。


 だが、俺はそれをさらに取り込んだ。


 彼らの身体は俺の三面六臂の巨大な身体の更なる筋肉などの身体に溶け込むように変わっていく。


 それとともに俺の三面六臂の身体はさらに大きくなっていく。


「嘘だろ? 飲み込みやがった! 」


 <老公>と呼ばれる人形師が動揺しまくっていた。


「信じられん。血筋の力はあるだろうが、それは天空に呼びかけて仲間を呼ぶだけのはずだったのに」


 祖母が酷く驚いていた。


 俺はその斬馬刀と巨大な槍とで次々と<老公>と呼ばれる人形師を攻撃した。


 <老公>と呼ばれる人形師は次々とそれを躱すが、その代わりに自動車や電柱が切り落とされて倒れていく。


「なんじゃ、こいつ。戦闘訓練は受けてない筈なのに……」


 その斬撃は全てその斬馬刀と槍がその記憶によって武技を見せていた。


 なまじ<老公>が因縁のある昔使われていた刀や槍をそれに与えたせいで、それを使っていた武士の技が残留思念のように残っていたのだ。


 だからこそ、俺はその気持ちに合わせてそれらを使った。


 背中から弓を取り出した。

 

 相当な強弓だ。


 それを射る。


 まるで最初からそこに当たるように出来ていたかのように、<老公>と呼ばれる人形師の胸を貫いた。


「ぐぉぉぉぉぉ! 」


 それによって<老公>と呼ばれる人形師は苦痛の絶叫をあげた。

 

 実際に使われた矢じりを使っていたせいだろう。


 それによって殺された者共の残留思念が<老公>と呼ばれる人形師を苦しめているようだ。

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ