第98話:新たな舞台へ
1日2回更新。
Lunaのライブイベント当日。
光也、未来、夕真、愛瑠の4人は、会場へと向かっていた。駅を降りると、すでに多くのファンが集まり、活気に満ちた雰囲気が広がっている。
「すごいな……」
光也は目の前の光景に息をのんだ。
以前の世界でこの日を迎えていたら、ここにいる人々の間には深い溝があったはずだった。Lunaを巡る論争、ファン同士の対立、無数の誹謗中傷——。しかし、今の会場にはそんな陰は一切見当たらない。
「……こんなの、なかったよね。」
未来がぽつりと呟く。
夕真も静かに頷いた。
「前の世界じゃ、絶対に。」
人々の顔には純粋な期待と興奮が浮かんでいる。Lunaを信じ、心から楽しみにしているファンたち。その場にいる全員が、ただ同じ想いを抱いてこの場所に集まっていた。
「ねえ……」
愛瑠がふと口を開く。
「私たち、もしかして……この世界を変えたの?」
彼女の言葉に、3人は互いの顔を見合わせた。
確証はない。しかし、彼らがこの新しい世界で何かしらの役割を果たしているのは、疑いようのない事実だった。
——あの日、Echoが世界を変えた。
けれど、変わっただけでは終わらなかった。
自分たちがどう生き、何を選び、どんな関わりを持つかによって、この世界は形作られている。
光也は、ライブ会場の入口を見つめながら、ゆっくりと息を吐いた。
「……行こう。」
4人は、今の世界を確かめるように、会場の扉をくぐった。
最終章スタート。100話で完結。




