表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
91/100

第91話:大いなる解放

1日2回更新。

 世界が、一瞬、止まった。


 光也は深い闇の中に浮かんでいるような感覚に陥った。音もなく、風もなく、ただ虚無の空間に漂っている。それは、静寂というにはあまりにも不自然な世界だった。


 やがて、視界が光に包まれた。暗闇を切り裂くように、純白の輝きが広がり、眩しさに目を細める。そこにいたのは——Echo。


 彼女の姿は、以前とは異なっていた。透き通るような光の衣を纏い、背には巨大な翼が広がっている。天使のようでありながら、人間ではない何か。その存在が、現実に属していないことだけは確かだった。


 「——これでいいの?」


 Echoの声が響く。どこから聞こえてくるのか分からない。それなのに、光也の心の奥底まで届くような、不思議な響きを持っていた。


 その瞬間、光が弾ける。


 全身が何かに包まれるような感覚。圧倒的なエネルギーの奔流に巻き込まれ、光也は目を閉じた。何かが書き換えられていく。過去か、未来か、それとも世界そのものか——。


 ——目を開けると、スマホの画面が光っていた。


 光也はベッドに寝転びながら、配信の通知を見つめた。


 「……ん?」


 そこにはLunaの最新配信の通知が表示されていた。しかし、その内容に違和感を覚える。ついさっきまで混乱していたはずの界隈はどこにもなく、コメント欄には穏やかな言葉が並んでいた。


 (……なんで?)


 同じ頃——。


 未来はスマホを手に取り、Lunaの配信を開いた。だが、そこに映るLunaの様子は、彼女の記憶とどこか違って見えた。


 (こんな配信、あったっけ……?)


 愛瑠はタブレットを手に取り、Lunaの配信を開いた。かつて自分が離れた界隈の空気は、今は穏やかで、そこには懐かしさすら感じた。


 (昨日まで、あんなに荒れていたのに……?)


 夕真はスマホを開き、Lunaの最新配信を見つめていた。画面の向こうで語る彼女の言葉は、以前と変わらないはずなのに、なぜか違うものに聞こえた。


 (何が起こった……?)


 4人の中で、ただ一つだけ共通していたこと。


    その画面の向こう側に見える世界は、彼らが知っているものとは少し違っていた。

最終章スタート。100話で完結。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ