第66話:交わる世界
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未来は満面の笑みを浮かべながら、光也と愛瑠のやり取りを眺めていた。
最初は少しぎこちなかったが、話しているうちに自然と会話が弾んでいくのが分かる。
「推し変って、結構あることだよね。」
光也がふと呟いた。
「最初は一人の推しに夢中になるんだけど、気付いたら別の人の魅力に引き込まれることもあって……どちらかを選ぶんじゃなくて、ただ応援の形が変わっていくというか。」
愛瑠はその言葉に少し驚いたような表情を見せ、やがて小さく微笑んだ。
「そう言ってくれると、なんだか救われる気がする。やっぱり、最初の推しを忘れたわけじゃなくて、ただ今は別の推しに惹かれているだけなんだよね。」
光也は頷いた。
「それってすごく自然なことだと思う。推し活って、無理に固定しなくてもいいはずだから。」
少し間を置いてから、光也は続けた。
「Echoは、俺もすごくいいと思う。表現の仕方が独特で、ただパフォーマンスするだけじゃなくて、観ている側に物語を伝えようとしてる感じがするんだよね。」
愛瑠の目が輝いた。
「そうそう! それがまさに魅力なの! 一つひとつの配信に意味があって、ただの配信じゃなくて、作品として完成されてるんだよ。」
光也も共感するように頷く。
「そういうのってすごく大事だと思う。ただ話したり歌ったりするだけじゃなくて、観てる人を引き込む何かがあるっていうか。」
愛瑠はその言葉に少し照れくさそうにしながらも、安心したように笑った。
「ありがとう、光也くん。推し変って、時々罪悪感を感じることもあったけど、そうやって言ってもらえると気持ちが楽になる。」
未来はそんな二人のやり取りを温かく見守っていた。
「こうしてリアルで話せるのが、なんだか嬉しいなぁ。」
彼女の穏やかな声に、光也と愛瑠も顔を見合わせて笑う。
会場の喧騒の中で、三人の距離が少しずつ縮まっていくのを感じた。
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