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はじめに
本書は、五界を観測したものである。
均衡のためではなく、介入のためでもなく、ただそこに在った出来事を忘れないためにこれを残す。
世界は互いに遠く、それぞれが異なる時間、理、文化、生の形を持つ。
それらの出来事の変化を見届けたものを本書に記録する。
本書は、いずれ失われるものを、失われた後も思い出せるように記す――言うなれば五界の断片である。
たとえ断片であってもそれは確かに『何か』が存在していた痕跡に違いない。
この、断片を集め作成した本書を、
叢書『斯界等距離観測』
として残す。
本書に触れた人が、世界を紐解く手助けとなれば幸いである。
胎環の惑星『アステラ』
内部世界 衡理『セフィル』
観測者
アストリオ代表補佐 ネリス




