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夢の続き

 33.夢の続き



 それぞれの街に戻ったその日の夜、またしても夢の中にユウキとイツキはやってくる。夢の中でお互いの現状を報告をする。

 イツキは剣術部の皆と仲良くなってるようで、ユウキはシューゾーと仲良くなってるらしい、ついでに教頭にもたくさん怒られているらしい。

 イツキはラルの事を気にして、ユウキはハルのことを気にする。

 若い男女が惚れたもの同士が引き裂かれてしまったんだ仕方のないことだろう、嘆かわしい。でも本来交わる事は出来ないもの同士でもあるわけだ。

 

そして数日後のまたしても夢の中、ユウキはイツキから手紙が渡された。皆からだという事だった。

今度はオレも持ってくるよ。そう約束して、手紙を確認する。


 封筒の中に入っているようで、受け取るとそこにまず謝罪が書いてあった。そんな事分かってるっつーのにな。

 【あの日、ユウキが皆に話があるって言った日の事謝らないとね、皆でそっけなくしてごめんね?本当は皆それぞれ言いたい事とかあったんだ。だからここに書く事で許してください。】

 同封されて折り畳まれている紙がいくつかあり、その中の一つを開く。

【ユウキ、同年代で私に歯向かって来たのはお前が最初で最後だろう。あの日の事は忘れられない、閉鎖的だった剣術部の雰囲気はお前が来てとても居心地のいいものになった、実は感謝している。今ではツバキやハル、そしてイツキも入って、たくさんのメンバーになった。最初私は弱いものはこの部活動に必要ないと思っていたが・・・良いものだな、仲間というやつは、それを教えてくれたのはお前だユウキ。お前の事は忘れようにも、忘れられない。もっとずっと一緒に居たかった。でもお前はしっかり生きているなら、それで満足だよ私。元気でな。

 シノ】

 ・・・なんだよ、いつものキャラはどうしたんだよ。らしくないって。

 次の紙を開く。

【ユウキお前なんか、大っ嫌いだからな、覚えてろよ!部長と俺の二人の世界を壊しやがって!でも、残念だったな、貴様はこっちに戻って来れないんだ、つまり部長は俺の部長だー!

 部長は俺に任せておけ、さらばだ。

 リンより】

 キャラがブレないのな、お前・・・しかし部長しか見えて無いじゃん。心配だ。

 次を開く。

【ユウキさん私はおねえちゃんをよろしくって言ったのに放っておいてどっか行くなんて信じられません、約束破ったんですから、今度会うときは何でも言う事を聞いてもらいますからね!覚悟していてください。私のピンチを救ってくれた王子様はユウキさんですが、全然王子様って感じじゃないのが残念でした。また私がピンチの時は助けに来てくださいね。待ってます。                

 ツバキ】

 さりげなく心を傷つけていくのやめてー。


 最後の一枚を開く

【ユウキ、会えて良かったよ。大好きだよ。そうやって本当は直接言いたかったな。少し後悔してるんだ。でもその後悔も今は少し愛しいよ、後悔しているうちはあなたを好きでいられる。


 ああ、会いたいな、ユウキに会いたいんだよ。バカ!こんな思いさせて、本当に大っ嫌い。忘れないよ、あなたの事忘れられないよ。

 ハル】

 バカって言われた・・・大っ嫌いって言われた・・・大好きだとも言われた。俺だって・・・そうだ。


 皆とはもう会えないけれど、忘れなければ繋がっていられるんだってそう思える。短い間でも一緒に居た時間は何物にも変え難い時間だ。

 過ごした時間が未来に、みんなの未来を輝かせることに繋がる事と良いな。



『いやぁ、羨ましい!青春だ。俺も一緒に青春したいもんだ』

『そうやってまた、覗き見してると怒られますよ?』

『怒られたのはお前だろう?』

『そうだったっけ?』

『しらきったって仕方ないだろうに』

『もっと近くで二人を見てみようかしら』

『あ?これ以上近づかないほうが良いだろう、またあいつらこっちに引っ張り混じまいかも知れないだろうに。おいコラ!』

 近づいていくのを止めようと追いかける。

 突然のブラックアウト。もはや暗闇の中にずっといたからブラックアウトは常にしてるんだけど、誰も居なくなった。



 ああ?まぶしいなチクショウ。目を開くとそこはイツキの部屋でイツキのベットの上のようで、隣にはイツキが居た。なんだやけに近いところで見てるな。

 ってこりゃあ・・・戻ってる?

 おい、こらイツキ!起きなさい!触れるぞ!イツキに触れられる。

『んん?何一体・・・ってどこ触ってるのよ!』誰か分からないそいつをぶん殴る

『痛いじゃないかイツキ』

え?誰?

『私だよ、お父さんだ』

『えーーー!』

『イツキ!朝からうるさいわよ、何を騒いでるの!早く準備をし・・・て・・・』

部屋に入って来たお母さんが固まる。

『やあ、お母さん相変わらず可愛いね』

・・・。・・・。・・・。

バタっ!

『母さんしっかり、しっかりしろ!イツキどうにかしろ』

『どうにかって、え?どうすれば?』



あれ?私ってどうなったんだっけ?まぶしいわねドコここ。

周りを見回す、ユウキの部屋のようだ、ずいぶん近くから見てるわねー。

きゃあ、しかもユウキのベットの中みたい、ってあれそんなことできたっけ?

相変わらず可愛い寝顔ね、頬をつつく。つつける?ってあれ?私触れるじゃない。

『朝からベットに入ってくるなって言っただろう・・・いやいや、誰だよあんた、おれは戻ってきたからおばさんな訳が・・・ってあー!母さん?』

『はて、戻れちゃった』テヘ

『テヘ!じゃないよ、え?何で?どうやって?』

『誰と話してるんだ?ユウキ早く準備しろよ』

・・・。・・・。・・・。

『やっと戻ったのかよ』

『みたいです、遅くなりました』

『状況飲み込むの早いな親父』

『おかえり、とにかく今朝はカレーだ』

『まだ残ってるのかよ!』

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