それぞれの帰郷2
ハンス・ソゼ書記長は自国に戻ってきた。帰り道、沿道には将軍様バンザイと言う声援で騒然となっていた。
いつものオールバック刈り上げをするために床屋にも行く予定である。
そんな彼、戦争は任すと言うだけであった。
まったく無責任な最高指導者である。責任はいつも部下に押し付け。失敗は処刑で解決する、しかも市民の前で銃殺である。今日は五人目で、スプラッタに慣れない市民は『将軍様バンザイ』としか言わない。
伝説の聖獣セラフィム又の名をトカゲは生来孤独。家族はいない。親は知らない。宇宙空間訓練で一番の成績はトカゲであった。休暇中は宇宙活動に訓練に勤しむのであった。
火山に登り、マグマで体温を上げ、一気に大気圏まで飛ぶのである。真空の宇宙空間でもトカゲは自由自在に移動ができる。翼は役にたたないが、ブレス系ジェットで方向転換もお手のものだ。気圧も呼吸も問題ない。
衛星のまわりを毎日三周するのが日課になっている。また宇宙空間からみる自分の星の美しさを観たいがために来ている。地球への旅が楽しみだ!
受付嬢はまだ宇宙観光攻略本の復習をしている。さらに数百ページを書き加えている。
本当の『観光の勇者』に成る気である。
エヴァ初号機似なので、てっきり宇宙戦争大好きっ子だと思われがちだが、実はとっても勤勉真面目である。
戦闘狂である『殺牙王勇者』ジヨンタン又の名を牙。
35mあるその風格に似合わず、今日は図書館に来ている。牙は実は戦略家でもある。金星周辺の戦闘を調べに来た。受付嬢とバッタリ会い。あれよあれよと言う間に気が合い、一緒に研究をするのであった。
生体のわからないコンリン。どこからどこまでが身体なのか、実体はあるのか?本人でもわからない。森の中は飽きたらしいので、たまに深海に、たまに宇宙空間に行っている。なんでも、深海で得たマイナスイオンを宇宙空間に放っているらしい。ダレ得なのでしょうか。なぞが増すばかりである。




