それぞれの帰郷1
1ヶ月間の授業もすべて終わり、今日から一時帰宅。
地球帰還に向けて各自、身支度、家族・部族との最後の深交を深めるのであった。
ガウスはまだ研究所にいる。出発の準備は完了しているのに、まだこだわりがあるようだ!機体に人魚のラッピングを貼り始めた。
誰がみてもシャララーン機であるように。。。とはいかず六本足の人魚に成ってしまった。試行錯誤するガウスの夜は長い。
鬼猫族ジョイは実家に帰って来た。
祖父の形見である「ハゲのズラ」を貰いに来たのである。このズラさえあれば、ジョイの幼少からの夢が叶うのである。
貰ったズラを着け、ひとこと言った。感極まったジョイの目元が緩む。もう一回、ひとこと言う。
「ちょっとだけよ」
(ドリフ○ーズの加○ちゃんに成ることが夢だったようだ)
烏天狗の天子は地元の山に戻ってきた。自宅と言うものはなく、
木の上で寝るだけの習性である。宇宙空間での訓練を受けてから移動速度が速くなった。強風能力も上がり以前とは次元違うものに成っている。
それを自慢しに、里帰りにきたのであった。
(オラ、東京で成功したぞと言いたげである)
それを目撃した複数の里長が息子を婿養子に差し出すと言ってきたのである。それを全て断る乙女の天子である。
なぜなら、ここに決めた人がいた。ジニェネララルンである。彼のF2020イーグルの操縦。マッハ80を越える速度で、天子を抜き去った。ひとめぼれであった。
帰るとき、祖先の遺品らしきものを受け取った。
三十郎には家族はいない。剣聖の称号を貰ってから、家族との縁は経ちきった。やることは強いて言えば、料理道具の手入れである。今日は注文しておいた妖刀『二刀式ムラマサ2020』。二本あり、刀身が110cmもある。刀の芯は有機物、そのまわりをセラミックで覆いチタン合金でコーティングされている。まさに生きている剣である。
最初の試し切りは、庶民の味方アジである。剣聖がさっさと刀を抜いて、鞘まで戻すまで僅か0.7秒。
20数匹もいたアジの内10匹は活き造り状態で皿に盛られている 。残りは鯖寿司状態で盛られている。どこから酢飯が出たのか不明である。
「フッ、まあまあだな」
と、一言残す剣聖であった。




