第2回 お嬢様、朝食のお時間でございます
お掃除が終わりましたら、朝食の支度にかかります。
本来、お料理はお抱えコックたちの業務でございます。
が、なにぶん、コックたちはいま、全員まとめてバカンスにでかけております。
そのため、お食事の準備ができるのは、わたくしだけでございます。
食材の貯蔵庫を確認してみましょう。
小麦がありますね。もみ殻を外していない、粒ぞろいでございます。
では、早速作って参りましょう。
まず、お皿に小麦をざらっとあけます。
それから、ドームカバーでふたをいたします。
それを三つご用意いたしまして、厨房の調理台に並べます。
わたくしの故郷に、『カップ&ボール』という手品がございます。
伏せたコップにいれられたボールがどこかに消えたり現れたり、べつのものに変わったりするアレでございます。
こちらの国でも、サロンなどでよく余興として遊ばれております。
それはさておき、きょうの朝食が完成いたしました。
料理とは幸せな魔法のようなものでございますね。
これぞ執事魔法――
≪執事定食≫!!
お嬢様は、すでに身支度を終えられ御着席でいらっしゃいました。
「お待たせいたしました、お嬢様。『クラリオン風田舎野菜のキッシュ』と『せせらぎの手長海老のポタージュ』、それに『特盛激辛ホルモン丼 ~タンとハツも添えて~』でございます」
お嬢様のこの幸せそうなお顔は、執事として最高の報酬でございます。
食後のデザートでございますね。
ただいまお持ちいたしますので、こちらのページにございます
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