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未来より今を

「たしかに君の容姿はソフィアだ。しかし私が惹かれたのは君自身だ。君と過ごす時間だ。そして何より君の目だ。君の目だけはソフィアじゃない。フウカの目だ」

優しく微笑むと彼は言った。


「フウカ、私は起こってもいない…そして起こるかどうかもわからない未来のために君を諦めたくない。

それを言うなら私だって5分後には死ぬかもしれない。……実際、数時間前には殺されかけたのだ。……未来がわからないのは皆一緒だ……まぁフウカの場合は特殊だが」

優しいキスが風花に降り注ぐ。



「帰りたいか?元の世界に」

「……帰りたくない」

「恋人…はいたのか?」

「いた」

「!!!いたのか!どんな奴だ!許さん!な、何かされたか?く、口づけとか…」

「ふふっ、まだ手を繋いだだけだった」

「ほんとか?よしっ、俺の勝ちだ」

「子どもかいっ!」


「……その男に会いたいか?」

「……殿下のそばがいい」

風花はシャルルに強く抱きついた。

「じゃあ、そばにいろ。ずっと。俺のそばに。」


シャルルがそっと風花に覆いかぶさり2人は激しくキスをした。


2人は今、ここにいる互いを確かめ合うように強く求めあった。


「愛してる、フウカ。ずっと一緒にいてくれ」

「はい…いつまた入れ替わるかわからないけどね」

「お前はどうしていつも一言多いんだ」



空が白み始める頃、2人は2本の糸が絡まるように身体を寄せて眠りについた。


絶対安静の彼が医師に散々絞られるのは、その数時間後のことだ。


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