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神様が俺の恋路に茶々入れてくる   作者: ラマ
第0章 小学生編 神は未だ現れず
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8話 チョロい忍者登場!

アホ(主人公)とアホ(新キャラ)の共演です

8話


 俺が真面目に予習を始めて泣いていた先生をなんとか落ち着かせる。

 「先生、こんなに早く教室に来てどうしたんですか? 生徒は普通こんな時間に来てませんよ」


「グズッ、少し時間があったから教室の様子を見に来てたんだ」


「じゃあ時間は大丈夫ですか、掃除を手伝った上に勉強まで教えてくれて」


「ヒナタ、グズッ、生徒が遠慮をするんじゃない!俺はどんな時でも君たちを助ける。俺は変わろうとする君を応援しているからな、いつでも相談してくれ。それじゃあ俺は式の会議があるからまた後でな」

 先生は泣きながら俺を激励して教室から出ていった。



『うおぉぉぉー、負けてたまるかー』

 俺がようやく落ち着いて勉強できると思っているとうるさい叫び声と足音がこっちに近づいていることがわかった。


 俺には朝から叫ぶ奴が誰か大体わかっていた。

 そいつはクラスで一番に登校し、いたずらの仕掛けて、その結果を毎朝遅刻ギリギリの俺に報告してきて、授業中ではすごく声が大きく騒いで怒られるという、以前の俺とは逆タイプの問題児だ。


 ドンッと大きな音がしてそちらを向くと坊主頭に目立つ真っ赤なジャンパーを着た風間鷹人(かざまたかと)が笑顔で窓の側に立っていた。


「おい、ヒナタ俺が今何故扉ではなく、窓から飛び込んで入ったか分かるか」


 何故だ、何でこいつ自慢げな顔は笑顔でこんなにも輝いているんだ。


「知るわけないだろ、そんなこと」


俺が知っているのはこいつがアホなこととずば抜けた身体能力を持っていることだけだ。


「さっき先生からお前が来ていると聞いた俺がお前をびっくりさせるためだ。本当なら俺の方が先に来て後から来た人をびっくりさせる所なんだぞ、いたずらを始めてから朝早く来ていたやつも殆どは最近は俺の準備の為にゆっくり来てくれるようになったんだ。だから俺より早く来る奴がいるとは思ってもみなかったぜ」


 違うだろ俺みたいな寝坊で遅刻ギリギリのやつを除けばみんな教室に入りたくないが為にゆっくり来ていたんだよ。

 俺は毎朝いたずら成功としか聞いていなかったが、俺が奇跡的に普通の時間帯に登校した時他のクラスに比べて来る生徒が少なかったのはこいつのせいだったのか。


「でも何でいたずらなんてしてるんだ?」


「はあ、気づいて無かったのか? お前と同じ目的だよ。俺が気付いてないとでも思っているのか」

 

 こいつは呆れた顔をしてからは俺を睨み付けてそう言った。

 まさか、こいつも好きな子にアピールするために。そうか好きな子にいたずらしてしまう男子ってやつなのかこいつは!

 いや、待てよ何でタカトは俺に好きな子がいることを、そもそもなんで俺にびっくりさせるいたずらを。



『これは簡単な推理ですよ。ただ目の前にある事実を繋ぎ合わせれば自然と見えてくることですよ』


 その時名探偵コジローのセリフが脳裏をよぎった。

 ま、まさかこいつ俺の事を。毎朝いたずらの報告をしてきたのは俺がいつも学校来るのが遅いから俺の代わりに他の奴にいたずらしているって事を伝えていたのか。だから春休みに好きな奴ができて変わったことも知っているのか。


「ただ目の前にある事実を繋ぎ合わせれば自然と真実が見えてくる、そうかお前は」

 俺は体が震えるのを感じながら言った。


「ようやく、気付いたようだな。そうだお前と同じように目立つ為にいたずらをしている。お前は遅刻と居眠りで目立とうとしていたようだが、どうやらこれからは俺と同じ様に朝から目立とうとしているようだな」


 違ったこいつはそんな奴なわけなかった。そんなことを考えた自分自身の方がアホだった。つまりこいつは俺の事をライバル視していたから毎朝報告してきたのか。


「いや、全然違うから俺の遅刻も居眠りもただやる気がなかったたけだから。とゆうかそもそもなんでそんなに目立とうとしているんだ?」


「はっ、男が目立とうとするのは当然だろ。それにじいちゃんは忍は目立つなって言うんだけどな、俺は知ってんだ、今時の忍者は目立った方が世界的に人気がでるんだぜ!」


 こいつはただの目立ちたがりやで今しれっと言ったけど忍者なのかこいつ!? こいつの父親は俺の家とと同じく単身赴任って話だけどどんな仕事なんだ。


「あっ、今のなし忍者のことは秘密にしてくれ。ばれたことが伝わればお仕置きされるんだ」

「ああ、…わかった」


 俺はこいつはどうでもよかったが、こいつの家族の忍者が怖かったので黙っておくことにした。


「ありがとな、えーと、そうだお前が今まで遅刻ギリギリだったお前が早く来ているのはなんでた?」


 とりあえず俺は春休みの事と今やっている事を伝えた。


「何だってお前は好きな人に好きになってもらうために変わるのか。カッコいいぞお前!、ただ自分の為だけに目立とうとする俺に比べお前は男前だ!! 俺の負けだよ、俺は例え好きな人が出来てもその人の為に目立つのをやめることはできない。男として完敗だ」


 やった、勝ったって思えない。こんなに勝てて嬉しくない戦いも珍しいだろうな。


「親方、拙者を弟子にしてください、親方の考え方に拙者圧倒されたでござる、親方は本気で張り合う拙者にやる気のない状態で歯牙にもかけず、それに母ちゃんが言っていたでござる惚れた女の為に自分の生き方を変えれる男は本物の男だと、ゆえに拙者弟子になるのにこれほど相応しい男を知らんでござる」


 ちょっと待って、おかしくない。親方って拙者ってなんかごっちゃになりすぎてなにがおかしいのかわからない。

 先生どんな時でも助けてくれるんだろ、今助けてくれよ!。


「なぁ、まず親方って何なんだ?」


「一番尊敬できる男だって母ちゃんが言っていたでござる母ちゃんの方のじぃじの仕事は一番尊敬されている男の中の男しかなれない親方って言ってたでござる」


 あれ、じいちゃんは忍者でじぃじは親方? 

 俺はどうして一年間こいつと一緒に遊んだりして今まで何も感じなかったんだ、ヤバイってヤバイってこいつ弟子にしたらじいちゃんもじぃじも文句言って来そうじゃないか。どうしよ、でも断ってもやって来そうだ、どうすればいいんだ。


「へぇ、そうなんだ。じゃあなんでそんな喋り方なんだ?」


 我ながら平然としていてすごいな、小春さんで散々緊張したからこの程度だと少しは動けるんだな。


「はい、それはじいちゃんが自分の正体を知りそして尊敬できる男ならこのように話すことが礼儀だと教えられています」


 やっぱりじいちゃんのせいだったか。

 俺はどうすればいいんだ、もうめんどくさいなこんな問題適当にごまかしてしまえれば ! よし、それだ。


「いきなり、親方は困るから友達からってのはどうかな。やっぱり弟子になりたくないと思うこともあるだろうし」


「わかった、ヒナタさんが望むならそうします」


 「それと、人にいたずらするのはやめとけよ、目立ちたいなら俺の学校の掃除みたいに人の為になることで目立ったらいいんじゃないのか」


 これから毎朝掃除に来たら、いたずらされるのはめんどくさいしな。


「わかりました、これからヒナタさんと一緒に学校中を綺麗にすることで目立ちます、さっそく朝の会まで一緒に掃除しましょう、さあ!」


 タカトは俺を強引に引っ張って隣のクラスの掃除を始めた。

 こうなるなら言わなければ良かった。

 




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