↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/74

しゅっぱつ

武道家「こんな…理不尽な…」


「理不尽? 魔王はもっと理不尽だぞ、俺レベルが四人がかりで、手も足も出ないんだからな、だがこれでわかったろ?」


「魔王と戦闘では、悠長に詠唱してる時間なんてないし」


賢者「!」


「相手の動きから出方を見る余裕もないし」


魔法戦士「!」


「ましてや拳を当てるなんて、今のままでは不可能だとな」


武道家「……!」


勇者「じゃあな、お前らも、そこらの魔物相手なら、難なく戦える、できればその力を、この国を守る為に使ってほしい……そうしてくれると、俺も心強い」


 勇者は、それだけ言い、倒れる三人をその場に残し、教会へ足を向けた。








 教会に、戦士と魔法使いの姿はなかった。


 神官に僧侶のことを託し、勇者は教会を出る。


「もういくつもりか?」教会の壁に身を預け、腕を組んだ司祭が、勇者の背中に語りかける。


「…司祭……妹のことは……すまなかった」


「よせ、あいつも望んでいった旅だ。 お前の所為じゃない」


「……でも」


「そんな事よりも、ほんとに今すぐ行くつもりなのか?」


「…ああ、戦士と魔法使い…スラきちを助けないと」


「…俺も手を貸すか?」


「……いや、確かにお前も、加護を持ってるけど……お前の加護のレベルじゃ、正直足手まといにしかならない」


「正直に言ってくれるな」


「…すまん」


「ほら」


 司祭は一振りの剣を勇者に投げ渡す。


「!」


「この国の名工が勇者のために打った剣だ、伝説の剣には及ばないだろうが、下手な剣よりはましだろ」


「…恩に着る」


「あの二人も、俺たちの幼馴染であり、友達だ、頼むぞ」


「ああ、必ず助けてみせる……女神様は無意味な試練を与えない。 今までだって何度もピンチは経験してる。 それを乗り越えるたびに俺達は強くなった。今回だって同じさ」


 勇者は微笑し、剣を背負うと、転移魔法を唱えた。


 勇者の体が浮き上がり、すさまじい光と速度で、空を翔けていった。


「……女神様……どうか……ご加護を……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。