あらたななかま
城を後にした勇者の前には、何処の誰か知らない三人の男女が待ち構えていた。
魔法戦士(男)「……」
武道家(男)「お待ちしていました、勇者さま」
賢者(女)「ぜひ私たちを、魔王討伐に連れて行っていただきたいと思っています」
「……君たちでは、無駄死にするだけだよ」
勇者は、そういうと三人を横切り歩く
魔法戦士「待てよ」
勇者の前に立ちはだかり、彼は言葉を続ける。
魔法戦士「そら、加護を受けたあんたにとっちゃ、俺たちなんて、戦力にならないかもしれねぇ、だけど、その加護とやらを俺たちにも授けれくれりゃあ、話は変わるんじゃねぇのか?」
賢者「そうです、勇者さま、勇者様の仲間と同じように、私たちにも勇者の加護をお授けください。必ず力になって見せます」
「……、三年だ」
武道家「え?」
「戦士、魔法使い、僧侶が、加護の力を得たのは、俺が勇者になってから三年たったころだった」
賢者「……どういうことです? 加護は…勇者様が任意にお与えになっているのではないのですか?」
「そう都合よくできるなら、全人類に加護を授けているよ」
魔法戦士「……」
「俺から加護を与えられる者は、俺と長く時間を共にし、かつ俺の信頼を得ている者ってのが俺の結論だ、多分だが、女神への信仰とは別に、俺への信仰を求められるんじゃないか?」
武道家「でしたら、我々も負けていません! 勇者さまのことは誰よりも尊敬していると自負しているつもりです」
「理想の俺を信仰しても意味なんかない。今の仲間とは、小さいころからの付き合いだった。それでも、俺が勇者になってから3年たって、加護の力を得た、この意味わかるか? そもそも俺は与えるという意識すらなかったってことだ、もちろん、今の俺にそんな長いこと悠長に待ってる時間はない」
そもそも魔王の前では、また新しい仲間を作ったところで同じことの繰り返しにしかならないだろう
賢者「…そんな」
魔法戦士「……だが、あんたのサポートくらいはできるはずだ」
「…あきらめが悪いな」




