花火大会
※音凪と透真 高校生
音凪「人いっぱい」
透真「離れないように気をつけないとな」
音凪「そうだね」ぎゅっ
透真「!!」
音凪「これなら大丈夫だよ」
透真「そっ……うだな……」
音凪「ふふっ」にこにこ
***
音凪「あっ、じゃがバターあるよ」
透真「あそこ、りんご飴もある」
音凪「! ほんとだ。どっちから行く?」
透真「じゃがバター先の方がよさそう」
音凪「うん。それならじゃがバターから並ぼう」
***
音凪「りんご飴……おいしそう」
透真「艶があって綺麗だよな」
音凪「うん。赤いからかな? いちご飴もおいしそうだよ」
透真「……いちごも買う?」
音凪「ううん。来年にする」
透真「……楽しみが増えたな」
音凪「うん」にこにこ
***
透真「この辺にするか」
音凪「そうだね」
透真「音凪、じゃがバター開けようか?」
音凪「ううん。飴、少しだけ持っててくれる?」
透真「はい」
音凪「ありがとう」
ガサガサ。……パチンッ。
音凪「透真、飴ありがとう」
透真「どういたしまして」
ガサガサ。パチッ。
音凪「じゃがバター、いい匂いだね」
透真「食欲そそるよな。滅多に食えないし余計に」
音凪「そうだね。……いただきます」
透真「いただきます」
音凪「……!」
透真「……うん、やっぱりうまいな」
音凪「ほくほく」にこにこ
透真( かわいい )
***
ヒュー……パチパチッ
音凪「わあ」
ヒュー……ドンッ、ドドンッ
音凪「きれいだね……」
透真「そうだな」
ヒュー……ドンッドンッ
パチパチパチッ
……ドドンッ。
音凪「すごい、たくさん……!」
透真「最後だから、豪華だったな」
音凪「ね……終わっちゃった」
音凪は、何もない空をしばらく眺め続けた。そして——
音凪「来年も楽しみだね」
透真に、花が綻ぶような笑みを向けた。
透真「! ……ああ」
透真は大きく見開いた目を静かに細めて、
愛おしげに、音凪を見つめた。




