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1-Bのバカップル
※音凪と透真 中学生
「はあ……」
(最悪だ)
透真は険しい表情で、ため息を吐いた。
中学校入学式の日。
別の小学校の子たちは音凪を見て、
「あの子かわいくね?」
と注目をした。
音凪の存在は、たちまち学年中に知れ渡った。
(これは、由々しき事態だ)
透真と音凪は幸い、同じクラスだった。
二人は席も前後となった。けど——
「……?」
音凪は振り向いて、透真の顔を見た。
(男女で離れることが増えた)
(透真、また変顔してる)
(俺が見ていない間に、他の奴らが近づいたら……)
(……何考えてるんだろう)
つんつん。
音凪は透真の頬をつついた。
透真は気にせず、思考の海に潜り続けている。
(いや、弱気になるな俺。音凪の純潔は、俺が守るんだ——!)
「ふふっ」
(中学生活不安なのかな? もう、しょうがないんだから)
音凪に熱い視線を送る透真と、
そんな透真を、にこにこと眺めている音凪。
(何だこいつら)
クラスメイトたちは、二人に冷ややかな視線を向けていた。
後日、
【1-Bのバカップル】
そんな名前が広がったとか広がらなかったとか……。
一週間後、
【日比谷の片想い】と、
訂正されたとかされなかったとか……。




