プロローグ
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完結まで毎日更新していく予定ですので、最後まで楽しんでいただけるように頑張ります(⋈◍>◡<◍)。✧♡
「アメリー、約束よ。この力のことは誰にも知られないようにすること。いいわね?」
黒い巻き毛と空色の瞳の少女は、母親に向かって大きく頷いた。
「はい、約束します」
抱えるには大きすぎる竪琴を習い始めて五年、八歳になったアメリーはその日、初めて死者の声を聞いた。
〈これでもう思い残すことはないわ〉
聞いたことのないやさしい女性の声だった。母親が言うには、アメリーの生まれるずっと前に亡くなった祖母の声だという。
竪琴の音色を媒介に、死者の魂と言葉を交わすことのできる特異な能力は、代々母から娘に受け継がれる。祖母の声が聞こえたことで、アメリーは次の『竪琴の継承者』と認められたのだ。
そして、祖母はそれを見届け、満足して天に昇って行った。
「あ、でもね、後継者を授けてくれる伴侶にだけは、教えてもかまわないのよ」
母親が思い出したように付け加えた。
アメリーが「どうして?」と聞いても、「その答えは自分で見つけなさい」と、教えてもらえなかった。
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