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登場人物紹介


〈三々賀(みさんが)村〉


●木守(きもり)家


木守(きもり)紬(つむぎ)

次女。中学2年生。長い髪を3段結びにした少女。祖母の教えで、村の言いつけを守るよう今まで生きてきたが、周りにいる友人達があまりにも破天荒に生きている為、彼らの見張り役兼突っ込み役になってしまっているのが最近の悩み。


木守(きもり)沙因(さより)

長女。大学進学と共に村を出た。

今は音信不通。


木守(きもり)龍治(りゅうじ)

紬の父。ダンディーでイケボな中年紳士。

山を一つ越えた所にある、とある温泉施設でフルタイムで働いている。普段は優しい父親だが、家族への躾には厳しく、その厳格さは相手が妻であろうと変わらない。ただし次女、紬のことだけは叱ったことがなく、そのことに紬は不満を持っているようだ。


木守(きもり)久代(ひさよ)

紬の母。幸薄い、病弱な母の髪型をしているが、特に持病は持っていない。仕事が忙しい夫に、実は少し寂しさと苛立ちを感じているのだが、いつも自分を叱ってくれる彼の父性に今もぞっこんの、甘えん坊さんの一面も持つ。


木守(きもり)幸(さち)

紬の祖母。久代の母。三々賀村の生き字引。

単純な生活の知恵から、役に立つ民間治療やお祓いまで、多くの知識を有した知恵袋お婆ちゃん。自(みずか)らは特別な力を有してはいないが、数々の道具やおまじないにより、大切な孫を守っている。


●宮代(みやしろ)家


宮代(みやしろ)蛍(ほたる)

代々村を守る、巫女の家系の跡取り。中学2年生。

つい最近まで巫女としての自覚がなかったが、母の不在による村の混乱から、元々の潜在能力を一気に開花させた。

武器は、柄(え)に龍神の彫りが入ったメノコマキリ。元々は日常生活に使われる汎用刃物だが、蛍の使用するものは、鹿角製の柄(え)と桜の皮で作られた鞘を持つ美しい造形で、タタラ製鉄の刃先は宮代の刃物の特徴である青白い光を放っている。波紋は、特殊な焼き入れにより半波模様が途中から渦を巻くような不思議な紋様になっており、その微細な溝は龍の涎油(よだれあぶら)を通しやすくなっている。


宮代(みやしろ)清一郎(せいいちろう)

宮代家の長兄。長身の筋肉質な男性。

掟により、幼い頃から女子の格好をして育てられた為、その反動で筋トレにより体を鍛えまくった。昔から武器は持たず、素手で戦うことを得意としていたが、女性の姿をしていた頃は、合気道のような受け流しを得意としていた。成長した後はパワーで相手を圧倒する戦闘スタイルにシフトした。現在は三々賀村を出て、他の村に婿(とつ)いでいる。


宮代(みやしろ)刀名(かたな)

宮代家の次男。成長した後も女性と見紛うほどの美貌の持ち主。髪形は蛍と最も近いふんわりとしたショートだが、その圧倒的な髪質の差により、神々しいばかりの女神力を漲らせている。

その顔を見た者は『予後が悪くなる』とされ、母の薦めから普段は狐の面を被っていた。武器は、柄(え)に椿模様が彫り込まれた山刀(タシロ)。暗闇を切り裂く彼の雄叫鯨(おたげい)と呼ばれる光の軌跡は、かつて宮代最強の巫女、大菩陀嚨(ほたる)様が瞬時に鯨(くじら)を解体したと伝えられている技を模したものである。刀名(かたな)は近年の宮代では、最も剣技に秀でた才能を持っており、伝承の技の研究にも余念がなかった。現在は、タイコウチ村に婿(とつ)いでいる。


宮代(みやしろ)遥(はるか)

宮代の三男。温和な顔をした座敷わらしのような青年。小さい頃の蛍の世話係だった。争いごとは好まず、武器の鍛練も怠けてばかりいたが、次男刀名(かたな)の見立てで、エムシと言われる儀式用の大きな剣を与えられていた。それは鉈(ナタ)と刀のあいのこのような形をしていたが、実際は遥の希望により、レプリカの木刀を帯刀していた。彼は通常それを背中に負っていたが、その長さから、構造的に自分では抜くことが不可能だった。刀名(かたな)曰く、遥にエムシを抜かせないようにするのは、我々の安全の為にも理にかなっている、とのこと。現在は他村に婿(とつ)いでいる。


宮代(みやしろ)様

現宮代家の当主。先代が井戸に落ちて不慮の死を遂げたことにより、若くして繰り上がり巫女となった。正式な宮代の巫女として、多くの神事を取り仕切り、村を数々の災厄から守っている。かつて、年老いた外宮来(とぐらい)神を撃退し、三々賀村に一刻の平和をもたらすことに貢献した。

三神丘の祟り神を抑え込み、村に浸食したタンポポの花を食い止めた経歴も持つ。

武器は刃渡り6寸ほどのマスケ。正式な巫女としての槍の使い手である。現在は、都会に出て遠征中。まだしばらく帰らないみたい。


●ターナー家


愛衣花《めいか》・エル・ターナー

村外れに近い二本松交差点の脇にある大きな赤レンガ屋敷に住む金髪碧眼の白人ロリ天使。中学2年生。

日本人の母と、アメリカ人の父の血を引く移民の子。牛乳嫌いの為、いまだ粉ミルクを飲み、足りない栄養素を補給している。三度の飯よりプールが大好きな常夏少女。たとえお庭のビニールプールでジャブジャブ遊びをしていようとも、そのまん丸お腹で元気な肢体には何人(なんびと)もエロを感じないという。


パパ・ターナー・ジュニア

サラサラの金髪が薄くなった、中年文化人類学者。前の妻に先立たれた後、日本で出会った女中との間に女の子をもうける。そのブロンドとツルツルの遺伝子を娘に伝え、日本文化に溶け込みながら三々賀村の歴史と風習を研究している。


ママ・ターナー

色白、小柄、痩せ型の遺伝子を娘に伝える、アジア人特有の、いつまでも子供のような見た目をキープする美魔女。ロリコンを正当化する白人男性のアジア人妻願望に合致したママ・ターナーは、女中時代にパパ・ターナーに愛を告げられ、婚前に愛衣花《めいか》を身籠ったのであった。パパ・ターナーは、平均的なアメリカ人男性にとっては、いまだ学生にしか見えない合法ロリ日本人妻を娶(めと)ることが出来て、刑務所に入れられることなく幸せな人生を送っております。


●祟り神


矢峰(やみね)日向子(ひなこ)

三々賀村の最も犯してはならない禁忌を破り、祟り神と化した少女。中学2年生。

退治されない限り永遠の命を持つ彼女は、宮代(みやしろ)による不断の封印の元、何百年かの時をたった一人で暮らしてきた。要支援2から要介護2を行き来するゴミ屋敷の住人。腐敗したゴミから沸き出す昆虫達を従える彼女のことを、人は敬意を持って蟲姫様と呼んできた。しかし屋敷の正面を塞ぐ白い殺人タンポポ畑は、彼女を知る村人を悉(ことごと)く死に追いやり、今では宮代の巫女と村の老人達のみがその存在を知っているとされる。


稲田(いなだ)創士(そうじ)

あだ名は『つくし君』。正体不明の蛇の神。まあ多分、外宮来(とぐらい)神。ワンチャン金比羅様の白蛇である可能性もあり、彼がカラ梅雨の三々賀村に遣わされた善き神であった場合、愛衣花《めいか》・エル・ターナーを雨乞いの処女に任命し、村の水不足を解消してくれるかも知れない。

彼は後述する温泉施設で命を救われ、恩返しの為にほぼボランティアで働いている。


〈療養所(サナトリウム)〉


冴木(さえき)みくる

かつての有名子役で、今は国民的女優。朝の連続大河ドラマに、子役と主演両方で出演した経歴を持つ唯一無二のお茶の間の恋人。清楚で上品。頭も良く、私生活での道徳的な慈善活動と啓蒙発言は、人々の尊敬を勝ち得ているが、その今も純粋で可憐な容姿を見て、ファンは彼女のことを親しみを持って子役時代の愛称『みくるん』と呼び続けている。

彼女と共演した俳優は、口を揃えてその良い薫りについて語る。某老舗シャンプーメーカーのイメージキャラクターとしても有名。


小山内(おさない) 囲炉理(いろり)

AIチャットボットおちゃっぴーの中の声を担当したことにより、世界的名声を得た職業声優。しばし、彼女自身とおちゃっぴーが同一視され、過渡期には彼女が新しい社会のご意見番として振る舞わなければならないシチュエーションに多く立たされた。面倒なので口パクでおちゃっぴーに喋らせているうちに、その博識さと天然ボケなトーク内容が受け、一時は世代の代弁者として、もてはやされた彼女であったが、

ある日を境に本当に声が出なくなり、隠とんの生活を送るようになった。今現在、メディアは彼女の行方を血眼になって探しているらしい。


雨之内(あめのうち)みぞれ

今一番旬の芸能人。チョコレート色に近いブラウンのふわふわツインテールが特徴で、小学生高学年と大きなお友達に大人気の今時珍しい正統派女性アイドル歌手。デビューシングルで、子犬のように可愛らしい瞳を潤ませて緊張で震えながら歌う姿は、男性ファンの心を一気に鷲掴みにした。

守ってあけだい妹ランキング1位。そのか弱いお人形さんのような佇まいは、クラスの中では目立つことのない二軍の女児達が自分の姿を重ね合わせるのにもピッタリで、彼女を主人公にした少女漫画もスマッシュヒットしている。


増田(ますだ)莉冬(りと)

メダルを取ったこともあるマラソン選手。中性的な見た目をしているが、本人は自分が全女性代表として、男性社会と戦っているという自覚を持ってスポーツに打ち込んでいる。反面、努力をしない人間を嫌っており、女の特権に甘えて、権利を勝ち取ろうとしない同性の者は、同じ女性とは認めていない。

『男性にしか出来ない』、という言葉が何よりも嫌いで、メディアでもよくその価値観を非難している姿を見る。


セイレン 星葉(すたば)

今は亡き人気Vチューバー清廉(せいれん)星葉(ほしは)の娘。

感情を殺したような無表情に近い見た目に反して、母親譲りの舌足らずのあどけないような声で喋る。

自分の父親は木守龍治だと信じているが、母の『女』としての側面が認められず、複雑な感情を抱いている。時折、爪を立てて怒ったり、フレーメン反応を起こしてキョトンと宙の一点をぼんやりと見つめたりする今流行りのネコ系女子。


〈その他〉


猿橋(さるはし)鮫子(さめこ)

七つの異名を持つ『消石灰になろう』の名物編集者。

……本人は自分をサロメちゃん、と呼んでほしそうにしています。

教室で空想ばかりをしていた夢見る少女時代を経て、今は立派な社会人女性になりました!とのこと。

最近は、連日ニュースにもなっていた夢女子の集う池袋の大型電気店で、サロメちゃんも童心に返って空想をしたとか、しないとか………。

今、あそこは空想好きには堪(たま)らないホットスポットになっているみたいですね!建物内ならどこででも自由にイマジネーションを羽ばたかせて良いらしく、至るところで夢女子達が顔を隠してインスタントぐらしやメ(旧ツイスター)に投稿しているとのこと。

#ビックリするような空想しよう

……。ビックリする方(ほう)のお店じゃなかったでしたっけ?


以上、登場人物の紹介でした!引き続きお楽しみください。


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