プロローグ 気付けば14歳、ついに
ついに再始動しました、第二章です。
作者の都合で連続投稿が途切れるかもしれませんが、とにかく今月、来月は投稿を欠かさないように気をつけます。
*BLタグをついに入れてしまいました、ですが、BLのようでBLではありませんので、読者の方々の想像にお任せいたします。
プロローグだけだとなんなので、今日だけ1話も連続投稿いたします。
次の投稿は本日21時となります。
「アッキー、俺もう14歳だよ…どうしよう?」
魔獣大侵攻が終わって俺が成金になってしまい、果ては国営の孤児院院長に就任して2年ちょっと。
1週間ほど前14歳になってしまった俺はハロルドさんから贈られた礼服を着て院長室で書類仕事に追われながら、アッキーに声をかけていた。
相変わらずの好感度である、下がる見込みが無いのはもう諦めている。
もう気にしていないがな、もらえる物はもらっておく事にした。
「よかったな、ついにリアル中二になれたじゃねえか。
ユーリ・フォン・ミツミネ名誉男爵閣下」
絶世のゲルマン系美男子へと整形している前世からの悪友、アキラことアッキーは面白おかしく笑っている。
…そう、この2年ちょっとで俺の生活は激変した。
名前からしてもうおかしい、何で俺は貴族のセカンドネームである『フォン』なんてものを持っているんだろうか。
そして名前の後ろには『名誉男爵閣下』とつけられる、ははっ、高々冒険者風情が貴族に叙爵されるとか、どこの成り上がり系ファンタジー小説だと突っ込みを入れたい、責任者出せコラ。
どうも面倒なんだが、俺が国営の孤児院の院長のなるという事は、すなわち国政に関わる大役に任じられたという事になる、らしい。
そんな大役に、高々冒険者風情の、しかも『混血』とまで蔑まれるハーフエルフである俺にやらせるというのだからさあ大変。
王族、俺が半永久的に契約をしているソラージュ王国第二王子エルライドや王様はさておき、他の領地を持たない法衣貴族という連中は後になって俺が運営する事になった資金9億コルドを掠め取ろうと俺の叙爵を阻もうと必死になった。
いや、普通に考えたらアンタらの物になる訳無いから、役職を得ている法衣貴族という連中は頭だけはいいのか小難しい言葉を並べ立てて『とにかく認めませんから』と頑として首を縦に振らない。
が、そこは俺のご主人様でもあるエルライドたち王族の強権が発動して、強引に俺は一代限りの名誉貴族にされ、孤児院の院長に就任したのだった。
ちなみにこの名誉貴族というやつ、更に功績を挙げると取っ払われて本当に代々続いていく貴族になるらしい、勘弁してほしい。
とりあえず領地なんて要らないから、俺は悠々自適に好き勝手に、エルライドの協力以外はそうして暮らしていこうと思っていたのに、政治利用されるなんてあんまりだ。
エルライドとしてもしたくは無いと言っていたが、俺という『前例』を作る事で混血という存在の価値観の見直しを図ろうと考えたのだ。
とはいえ、この世界には『アマリア教』という欠陥宗教があって、『混血は神が生み出した種族じゃない、よって不吉』という見解を打ち出しているのだ。
聖書の記載ミスを棚に上げて、未だに魔法適正値がドン引きするくらい低いから不吉とかいうイチャモンを付けて一向に認めようとしないその見解は何千年と続いていき、特権階級の連中は大体がそれを信じている。
おかげで各国の貧民街には俺と同じ混血児たちがゴロゴロしているという訳だ。
つまり何が言いたいかというと、俺はそんな大変な混血児たちの『希望』にされてしまったのだよ、ていうか知らない内にされていた。
頑張れば貴族にだってなれるんだっていうある意味での到達点を示したのだが、俺の生まれや環境は特殊過ぎるから、無謀な賭けに出るハーフがいないか心配である。
「年を経ていく毎に面倒が増えていく…中二とか喜んでるヒマが無いよぉ」
「だが、中二は否定しないんだな」
否定、否定か…否定するのも疲れたよアッキー、眠いんだ。
ていうか頭が回らない、今日で何徹だっけ?
「とりあえず…眠らせて…」
転生して14年、生きてはいるが最近は特に酷い。
ウツ病が再発しないかの瀬戸際な半ブラック企業、『グリューシア孤児院院長』という七面倒な職務に没頭している俺ことユーリは心の余裕が無くなるほどの、目まぐるしい日々を送っていた。
あー、眠い。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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