表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の過去、私の未来  作者: 葉月友翔
第四章:~楽しい楽しいゴールデンウィークⅠ~
26/30

第25話:ゴールデンウィーク3日目〜動物園〜その弐

第25話です。えっと…第24話の前書きで後2話あるって言ったな。あれは嘘だ!!


…はい、すいません。なんか1話で納まりました。無理やりな感じかもしれませんが…そこは後日改めて修正するかもしれません。その後日がいつになるかわかりませんが。

 無計画でやっていることが仇となってしまいましたね…こんな雑な感じで小説を書いて本当に申し訳ありません…以後気をつけます。

 私たちは入場料を払い動物園に入場した。その動物園の中にはたくさんの人がいた。…いやまぁ動物園だからたくさん人がいるのは当たり前だよね…何を言っているんだ私は…。

 でも本当に多いな〜。ゴールデンウィークだから家族連れの人もたくさんいる。やっぱりこういう大形連休に動物園に行くのは定番なんだね。私もあんな頃があったんだな〜。


「どうしたんだ? 子供をじっと見て。ロリコンやショタコンに目覚めたのか?」


「ちぃがぁうぅ!! どうしてそう解釈するの!?」


 子供を見ていただけでロリコンやらショタコンになるんだったら世界中の人たちがそれに該当することになっちゃうよ。なにそれ怖い。

「私が子供を見てたのはただ私にもあんな頃があったな〜って思ってただけだよ!!」


「別に大声出して言うことじゃないだろ。ただでさえお前は容姿で目立ってるのにさらに目立つだろ。」


「うっ…」


 確かにさっきから私の事を見ている人がたくさんいるけど…もう慣れたもん! さすがにこういう視線は一か月もすれば慣れちゃうよ…もう…。


「ははっ…ははは…」


「ど、どうしたんだ? 桜花? 大丈夫か?」


「大丈夫だよ皐一…。慣れた自分が恐ろしいなって思っただけだから…。」


「そ、そうか。とりあえず元気だせ。なっ?」


 そう言いながら皐一は私の頭を撫でてくる。むぅ…どうしてかわからないけど皐一に頭撫でられるとすごく落ち着くんだよ。子供扱いされてるみたいで癪に障るけど気持ちいいから許しちゃうだよね。


「…うん、ありがとう。」


「あぁ。ほら行くぞ。」


 皐一は私の手を握りながら歩き始めた。…と思ったら急に顔を赤くしながら握っていた私の手を離した。

 …なにがしたいのかさっぱりわからない。でもさっきの皐一のリアクションを見ていてなんだか面白いと思った。


「どうしたの? 早く行こうよ?」


 私は皐一の手を握り、皐一から返事くる前に前進した。


「えっ!? お、おいっ!?」


 皐一は何か言おうとしていたみたいだけど私はそのまま皐一を引っ張っていく感じで歩いて行った。




--------------------




「見て見て皐一♪ レッサーパンダだよ♪ うわぁ~可愛いなぁ~♪」


「そうだな。そういえば昔、立つレッサーパンダいたよな。」


「あぁ~確か風子ちゃんだよね。一度で良いから生で見てみたかったなぁ。」


 私は園内にいる動物を見て回っていた。さすが動物園、いろんな種類の動物がたくさんいるね。幼い頃は、動物が寝ていてもちょっとしか見えなくても大興奮していたような気がする。幼い子って何にでも興味津々っていうか好奇心旺盛だからなのかな?


「今思うと小さい頃はどうしてこのくらいで喜んでたんだろうな、俺たちは。」


むっ? どうやら皐一も私と同じようなことを考えていたみたい。


「どうしてなんだろうね? やっぱり可愛いからかな?」


「カッコイイもあるんじゃないか? ライオンとかさ?」


「それもあるかもしれないね。でも可愛いと思うのは今も同じだよね。」


 動物を見てるとたまに癒されるんだよね。ちょっとした行動が可愛いというか…和むというか…ずっと見てても飽きないよね。


 私がそう思っていると皐一がふと私の事をじっと見ていることに気付いた。

 えっ? わ、私の顔に何かついてるのかな? それとも変な顔してたのかな?


「ど、どうしたの? そんなに私の顔をじっと見て。」


「ん? お前、女になっても喜怒哀楽がはっきりしてるな~って。いや、男のときよりもはっきりしてるような気がする。」


「えっ? そうかな?」


「あぁ。なんか男の頃よりも表情が豊かになった。」


 そういう言い方をされると男の頃だった私がまるで無表情で毎日が楽しくない冴えない人みたいに思われるんだけど。


「そんなに男の頃の私ってつまらなそうだったの?」


「そうじゃなくて、お前女になってもうすぐ2か月くらい経つだろ?」


「うん。もうすぐそれくらい経つね。」


 高校入学前の春休み初日、朝目が覚めたら女の子になっていた時は本当にびっくりしたよ。鏡を見たらいつも見慣れている自分の姿じゃなくて、見たこともない美少女が映ってたんだから。…美少女は言い過ぎかな。


「突然女になって大変なのにさ、お前はそんな素振りを見せなくなってきたから。もう女として慣れてきたのか?」


 …もしかして…また皐一は私の事を心配してくれてるの? なんだか最近の皐一、私に対して心配しすぎな気がする…。皐一ってこんなに心配性だったんだ。


「急にどうしたの? どうしてそんなこと聞いてくるの?」


「せっかく二人だけだからさ、聞くなら今かなって思ってな。」


「ならせめて場所を考えてよ。ここ人がたくさんいるんだよ。もしこの話を誰かに聞かれたら…」


「大丈夫だ。今俺たちがいるところはちょうど人が少ないところだ。これなら聞かれる心配はないだろ?」


 うぅ…よく小説やドラマみたいな都合の良い状況&展開になっているんだ…。あっ、これ小説だったんだ。だったらこんな都合の良い状況&展開なるわけだよね♪……皐一が真面目な顔をしてる…ならこんなメタ発言してる場合じゃないよね。人が少ない今ならちゃんと答えてあげないと。


「正直に言うとね…自分でも驚いてるんだ。」


「驚いてる?」


「うん。こんなに早く日常の生活を送ることができるなんて思わなかった。」


 もう少し時間がかかると思ってた。いきなり性別が変わったから周りの環境もものすごく変わってしまうのかと思っていた。だけど違った。


「本当はね、時間がかかると思ってたんだ。でもね、母さんや皐一…私の身近な人たちのおかげでなんとか過ごすことができてるよ。」


「なんとか?」


「うん、なんとかね。今もまだ色々と戸惑いとか不安とかはあるよ。今はとにかく一生懸命一日一日を過ごすことに専念してるよ。」


「未来とか将来とか、これからのことは考えてないのか?」


「……まだそこまで考えてないよ…。」


 今のことを考えてるだけでも精一杯なのに…これからのことを考える余裕なんて…今の私にはないよ…。


「怖いのか?」


「…えっ?」


「自分がこれからどうなるのか、どうやってどのように生きていくのか考えるのが怖いのか?」


 これからどうなるのか…確かに私はこれからのことを考えるのを怖がってたかもしれない。私の未来はいったいどうなるのか…自分は女として生きていくことになるのか…まだ不安なことがたくさんある…。


「…そうかもしれない。」


「やっぱりそうか。」


「えっ? やっぱりってどういうこと?」


「いや、お前は確かにこの一か月ちょっとで女らしくなったなと思った。でもお前の性格だからそれで本当に女として生きていく決心はついていないんじゃないかなって思ってな。」


「……なんか皐一怖い。」


 皐一…ここまで洞察力が良いなら将来探偵か警察になればいいのに。


「なんで俺が怖いんだよ!?」


「だってそこまで私の事を見てるなんて思わなかったもん。」


「俺はお前を心配してるんだぞ。桜花…いや、『春人』。」


……久しぶりにその名前で呼ばれたよ。『小鳥遊春人』…私が男『だった』頃の名前…もう男の時のことは過去のことなんだね…。もう男の時の私は…『俺』は…存在していないんだな…。


「はぁ…お前はどうしてそう物事を暗い方へ考えるんだよ。春人。お前の悪い癖だぞ? 」


「…えっ…?」

「別に今すぐ答えを出さなくていいんだ。まだ時間はある。ゆっくりと考えて答えを見つければいいんだよ。俺も出来る限りのことはするから。」


「皐一…」


 どうしてこいつは…俺のためにこんなに一生懸命になってくれるんだよ…本当…こいつが親友で良かった…。


「ありがとう、皐一。今はまだ決めることはできないけど…いつか決めるよ。自分の生き方を。」


「あぁ、わかった。」


 俺は皐一の顔の目の前まで近づいて耳打ちをした。なんか皐一の顔が少し赤くなってるけど気にしないことにしておく。


「ほんと俺のためにありがとな、皐一。」


「っ!? あぁ、どういたしましてだ。春人。」


 久しぶりに『春人』として話したな。そろそろ切り替えないとまた男みたいな口調に戻っちまうから早く切り替えないとな。

 うーん…うーん…『私』は『小鳥遊桜花』…『私』は『小鳥遊桜花』…よし!!こんな感じかな。

 えっ? そんな簡単に切り替えれるのかって? まぁそこはあれだよ…気持ちの問題だよ、うん。


「ふぅ…ごめんね皐一。電車に乗ってる時にも言われたのに」


「気にするな。突然性別が変わったんだ。そうなったら誰でも悩むさ。」


「…そうだね。ねぇ、早く次の動物見に行こう♪」


「あぁ♪」


 その後、私と皐一は夕方になるまでたくさんの動物を見ながら動物園の中を回っていた。えっ? どんな動物を見てきたかは言わないのかって? えっと、そこは大人の事情ってことで、ね?

誤字脱字、方言で分からない文、その他おかしな点、アドバイスなどもありましたら、ぜひ感想に御書きください。最後まで読んで下さりありがとうございました。次話もよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ