11 むかし話し
今回から新章突入です!これからもよろしくお願いします。
【八大地獄】
視点=火野凪
↓
【八寒地獄】
視点=氷雨嵐
小さい頃から他の人には見えない者達を見ていた。
小さい頃の俺はそれをなんなのか分からずにいて親や友人を度々困らせていた。
例えば、友人達と公園で遊んでいると古風な格好をしている女の子がいると言って周りから変な目で見られていた。
だがある日、親の仕事の都合で引っ越しをすることになり、俺はある大切な友人達と出会うことになる。
「は、はじめまして、その、氷雨 嵐です!今年からよろしくお願いします!」
小学校四年になった頃の四月、俺は……。
「え〜と、それじゃあ、あの窓側の空いてる席に座ってね。凪ちゃんお願いね」
「えっと、よ、よろしく」
「よろしくね、え〜と、嵐くん」
これが初めて凪との出会いだった。
そして更には……。
「嵐くんもこっち側なんだね、一緒帰ろ!」
「うん、凪ちゃんは他の友達と帰らないの?」
「うん。誘ったけど、おじいちゃん家に行くとかで帰り道が違くて帰れないって。だから一人で帰るのもなんだし、嵐くんのことも知りたいしね」
「俺のこと知っても皆怖がったりするだけだよ」
昔の俺は凪を突き放すように言った。
だがしかし、この時凪は、
「怖がったりしないよ、だって嵐くんからはそんな感じがするよ」
今思うとそんな感じってどんな感じなのか正直わからない。
だが、その時の俺はその言葉が嬉しかった。
「ほ、ほんとに?」
「だって”私”の知り合いに幽霊とかお化けとかみえる人がいるもん」
なんで俺に霊感があることに凪が気づいていたのかは分からないが、……子供の鋭き感が働いたからなのか?
「あ!そこにいるよ」
小さい頃の俺の目の前には小学生の頃の白と青空が何もないはずの壁手前で止まっていた。
「どうしたの? 白〜、また幽霊とか妖怪がいるの?」
「うるさい、ちょっと黙ってろ青空」
小さい頃の青空が白に押し込まれる。
そして小さい頃の俺と白の目の前には壁から緑色の顔を覗かせていた。
流石に普通の人が壁を貫通してこちら側を見るはずがない。
「君も見えてるの、アレが?」
小さい頃の俺は同じ者をみえるであろう白に聞いてみた。
「あぁ、見えるよ、転校生」
「俺のこと知ってるの」
「知ってるも何も俺達は同じクラスだよ」
と小さい頃の青空が首を出してくる。
「しょうがないでしょ、嵐くんは今日来たばっかりなんだから」
そこに小さい頃の凪が入ってくる。
今思い出すとかなり微笑ましい会話だことで……。
「あら、美味そうな子達。特にそこの落ち着いた子と見た目は普通そうなのに力がのった子……」
緑色の顔をしたソイツは品定めするようなゲスい目でこちらへと歩み寄る。
正直、今思い出しても気持ち悪いくらいだ。
「あーもう、いい加減めんどくさい」
小さい頃の白はそういうと拳を強く握って緑色の顔にその拳を放ったのであった。
「あんた、ワタシをぶったわね。親にもヤンキーにもぶたれたことないのに!!」
そう言い残し緑色の顔は壁の向こう側に消えて行く。
「いや、そんなこと俺が知るか」
たく……と言いながら舌打ちをする白。
この頃はまだ知らなかったけど、白って小さい頃からいろいろな妖に襲われて苦労していたという。
そら舌打ちも打ちたくなるよねぇ。
「凄いね、君はアレを撃退できるんだね」
小さい頃は妖怪の撃退方法が分からず怯えるだけであった俺にとって、その頃からすでに撃退方法を知っている白はすごく思えた。
「俺のじいちゃんが祓屋だったからね。遺伝ってやつ?」
こうして俺は妖怪が見える白と、大切な友達達と出会った。
え? 青空は何故見えなかったって?
それはこん時の青空が波長の合う妖怪しか見えない時だったからだし、完全に見えるようになるのはまた別のお話。
名前 雪風 青空
誕生日 3月6日 弟の日
年齢 16
性別 男
血液型 O型
身長 173㌢
体重 54キロ
所属 静岡市立 茨高等学校 2年
部活 心霊部
階級 七剣
守護星座 魚座
属性 雨
好きなもの みかん・米・彼女・アニメや漫画等・サイダーカン・ミニトマト
嫌いなもの 納豆・梅干し・二次元を馬鹿にする人・早起き・勉強・暗闇
身体的特徴 無駄に美人
家族構成 父・母・兄
相棒 青龍




