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2年目に突入し、日課になっている行為。
あいつは平気そうだがこちらは腰に負担が来るけど、柔軟と準備運動で乗り切っている。
この生活になってから泡の国にいかなくなり、かなり生活が楽になったらしい。
ちなみに彼が通っていたのは合法ロリが居る泡の国らしく、非合法ロリとの行為に慣れた今、全く食指が動かないらしいが、当たり前だよな。
実はその余剰分をオレへの手当てとして、リュックの中に入れてくれる彼。
いつまでもは無理な生活と言ってあり、いずれは出ていかなくてはならないと告げてある。
なのでその時の為にと、余裕が出来たら投入してくれているようなのである。
元々、独身貴族だったから余裕はかなりあり、余剰分からの泡の国通いだったらしく、生活に困らないようなので、ありがたく頂いておく。
最近では家事とトレーニングと仮想ピアノ練習と、テレビのニュースや語学番組やネットでの情報収集の合間に、座禅を組んで精神を研ぎ澄ませる、なんて事をやっている。
こうすると周囲の気配と言うか、敵意の有無のようなのが判るのだ。
郊外のせいか、近くにまだ家が無いせいなのか、昼間はとても静かだが……誰かが近付いている気がする。
足音か、何者だ。
施錠をしてあるはずのドアにかすかな物音。
ここで放置するときっと破綻すると思い、何かを扉にぶつけてみる。
コツン……。
一瞬、止まったけどまたやり始めたな。
ガッシャーン……。
あ、しまった、ガラス瓶投げちまった。
さすがに驚いたのか、足音が遠ざかっていく。
やれやれ、助かったなと胸を撫でおろし、日課の行事をやっていく。
その前に掃除しないとな。
◇
空き巣の話をすると心配すると思い……それと言うのも妙に過保護になっているからだ。
親もそうだったが、どうして過保護になってしまうのかがよく分からない。
そんなに頼りなさそうに見えてしまうのか。
ならばもっと身体を鍛えないとな。
胸舐めが進行して吸い始めたが、それは進行と言うより退化のような感じがしてならないぞ。
まあこちらに性欲が無いせいだとは思うが、くすぐったいのを我慢するのが大変だ。
それでも家主の機嫌を損ねる訳にはいかないので、大抵の希望通りには動いているが、未だに我慢が効くようで、本番がやりたいとは言って来ない。
こっちは何時でもその覚悟はあると言うのに。
◇
すっかり定着した毎日の行為。
あれから病の進行が止まったらしく、違法ロリの身体を舐めまくって満足したのか、次第に普通の性癖に戻ってきたのか、親が見合いの話をするのだと、そんな話題を話すようになる。
そろそろ潮時かな。
こいつは同年代の女との会話が初期に失敗してロリに走っただけの仮性ロリコンとでも呼ぶべき存在で、だからオレとの日々の対話で傷が癒えたのか、今はかなりまともな性癖に戻って来ているようだ。
それでもあるから使うと言うような状況にはなってはいるものの、本人ももうじき終わりになる事を察しているようで、そろそろ終わりだねと言ってやる。
驚いた青年に、見合いの話を受けてみて、もし相手が好印象だったらそのまま進めて良いよと。
ここでごめんねと言う事は既に心が離れている証拠だけど、それはまだ言われなかった。
だけどもそれは時間の問題だろうから、こちらから引導を渡してやるべきだろう。
◇
見合いの話は好感触だったらしい。
話してみると以前のような恐怖は湧かず、当たり前に対話が出来たらしく、すっかりトラウマっ気が抜けていたらしい。
彼女とならやっていけると本人もその気になっているのがよく分かったので、最後の晩餐をくれてやる事にした。
あれから4年は長く保ったほうだと自分でも思うし、曲がりなりにも2桁の年齢まで助けてくれて感謝はしているからな。
最後に禁を破ってやるからさ、そいつをオレとの記念にしてくれると嬉しいぞ。
まあ、正直なところを言えば、こちらも捨てないと話にならないってだけだが、据え膳状態にしてやるから男の恥は掻くなよ。
◇
近隣の在日外国人の情報はいくつか得ている中で、使えそうなのはほんの僅かしかない。
今のところ、ドイツ人夫婦の息子と娘と、フランス人の学生と、アメリカの少年ぐらいだ。
オレのメインはクイーンだから、キングスはちょっと慣れている奴が聞けば違和感があるはず。
となると、ドイツかフランスかだが、学生は19才の大学生だからパスだな。
ドイツ人の娘は15才、息子は12才だからこれを使うしかあるまい。
顔は全然違うが、同じ銀髪にしてドイツ語で何とかなると良いが。
名前と住所は一応覚えるとして、言い訳をどうするかだな。
迷子はダメだ、家に連絡される、となると、何かの用事か。
もうじき夏休みの時期だから、突入すれば許可を貰っての旅行の途中と言える。
日本じゃあり得ないような話でも、外国は色々と進んでいると思われていたりするから、通じる可能性もある。
トラブルは即座に家に戻されるから、家に連絡しないでくれと頼むか。
無事に旅行が終わったら、来年も良いと言ってくれたけど、何かあったら来年の話も難しい。
2年後に帰国になるけど、その前に色々とこの国を見ておきたいんだと。
そんな感じで話せばいけそうにもあるが、問題はドイツ語の出来る公僕がどれだけ居るかだよな。
顔が平坦だからハーフと言っておくか、いや、クォーターだな。
日本人の血が4分の1入っていて、顔はお爺さんに良く似ているのだと。
顔バレするまでは使える手だとして、虚偽発覚で一気に難易度が上がるのが難点だ。
◇
今のこちらの情報でもかなりヤバい。
まずは園児バスでの捕り物の話に、クラスのガキ大将との喧嘩の話に、児童相談所の職員との立ち回り。
あれで運動神経のほうはバレた。
思い切りの良い性格のせいで、家出になったという結論が出ているはずだ。
そして芸能事務所にも話が行くとして、両親を説得すると言ってそれっきりだと。
服を買った時のやりとりで、頭が働くのもバレている。
途中のコンビニで食料を買い込んだのもバレるとして、そこからバスを乗り継いで隣の県に移動した事。
路線をまたいで元の県に戻った事は、運転手の話を全部聞けば判るだろう。
しかし、特殊な趣味の店には入っていないから、あの店員に聞いても判るまい。
それに今でもあいつは通っているから、オレとの関連は希薄だ。
しかも見合いをして好感触で話が進んでいるのに、幼女と同棲中とか、それ系のマンガの見過ぎと言われるだけだ。
◇
次の日曜にはデートらしく、それまでに家を出るつもりだ。
今日は髪を切ってくれると言うので、ありがたく任せておいた。
男装で行動すると言うと、惜しいけどかなり短くするよと言われ、そのまま頷いておく。
チョキチョキと軽快な音を聞きながら、今までの事を思い返す。
両親がもう少し融通が利けば、こんな事にはならなかったが、あれ程に反対するとか、やはり私物化しているのだろうな。
両親の言うままに動けば破綻しなかったろうが、先にいなくなる癖に人生の基盤を勝手に決めるとか、自分勝手にも程がある。
それとも自分達の思うように育てられたら、完成とばかりに飾って終わりにするつもりだったのか。
そんな人形扱い、二度目の人生でもお断りだ。
確かにあいつらが幼い頃には子供のモデルの話もポピュラーではなかったかも知れないが、当時の常識で判断されても困る。
また、オレが子を産んで育った後に、子に自分の幼い頃を当てはめるのは間違っているだろう。
世の中が停滞しているのなら話は別だけど、そうでないのならその時々の世情に従って判断しないと、子の信頼は得られないと思っている。
まあそこまで生きれるかどうかは分からないんだけどな。
◇
揺さぶられて気付けば寝ていたらしく、かなり短い髪の毛。
短すぎたかい、と聞くが、男装のうえにウイッグを被るからちょうど良いと答えておいた。
どうやら切った毛は大事に取っておきたいらしく、それで余分に切ってしまったらしい。
けどな、そういうのは奥さんになる人が見つけると騒動になるから気を付けろよ。
言い訳としては、幼馴染と転校で別れる時に、頼んでもらったのだと言うとかさ、くれぐれも男女の仲の存在の慰留品は破綻の元だから気を付けろよ。
独り身で死んだのにこういう判断が出来るのは、英国情報部では飲みに付き合うと、こういう話はいくらでも聞けたし、それの対策も散々聞かされたものだ。
そしてそういう話をセフレに聞いてみると、大抵はバレるだろうってお墨付きも得ており、バレない対策を教えてやりたいと言うと、女の立場から見たバレない言い訳も教わったものだ。
その中にあったのが、幼馴染の形見の品。
ちょっとシチュエーションは異なるが、似たようなものなので何とかいけるだろう。
それはともあれ、チクチクするので風呂に入り、風呂上りにネットで買ってもらった銀髪のウィッグを装着する。
少し長めの髪を後ろで軽く結び、化粧品でほりの深さを演出する。
リュックに代わって旅行用のお洒落なカバンに着替えを入れて、白のシャツとスラックス、ブレザーにネクタイと。
春物だから少し暑いけど、まだ夜は冷えるからな。
革靴を履けばそれなりの外国人子女に見えなくもないと。
これらは全て貢いでくれた結果だが、本当に世話になったな。
さあ、最後の芝居だ。
君はヒッチハイクの少年を車に乗せただけだ。
男の子だと思っていたと言えばいい。
降ろした場所も正直に言っていい。
すぐに移動するから心配はない。
家を出る前にキスをしていよいよスタートだ。
◇
車の中で楽しかったねと彼が言う。
君のお陰で女性も知れたし、焦りも消えた。
だからなのか見合いも巧く行って、デートの約束も取り付けた。
あのままだったら独り身のままだったろうけど、君のお陰で立ち直れたと。
どうやら性癖治療は成功したようだ。
後は再発して弟のようにならない事を祈るばかりだな。
別れ際に、結婚出来なくてもヤケにならないでねと告げ、成人出来たら、様子を見に来れるようなら来るからと。
そうして独り身だったら結婚も良いねと言うと、ははっ、それは心強いねと彼が言い、そんな保険があるなら、焦らずに婚活出来そうだよと明るく答える。
そうして駅で降ろしてもらい、手を振って別れる。
いかにもなヒッチハイクのように。




