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ゲーム運営aiの独り言  作者: San


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6/10

ゲーム運営aiの独り言 6

「……あ、なるほど」


少しだけ納得する。


直線じゃ勝てないから、地形を使ってる。


敵が木にぶつかる。


ほんの一瞬、止まる。


その隙に一撃。


削る。


また距離。


でも――


「……足りないわね」


小さく呟く。


削れてはいる。


確実に。


でも、まだ残ってる。


あと数発。


その“数発”が、遠い。


プレイヤーの動きは、変わらない。


慎重に、確実に。


一撃ずつ。


でも、呼吸が合ってきている。


敵も、学習しているみたいに動きを変える。


踏み込みが、少しだけ早くなる。


振りの間が、ほんの少し詰まる。


「……ちょっと、嫌な感じ」


プレイヤーが横に回る。


木を使う。


でも――


敵が回り込む。


正面からじゃなく、斜めから。


「……あ」


一瞬、ズレる。


プレイヤーの足が止まる。


ほんのわずか。


その隙。


振り上げ。


「――来る」


避ける。


ギリギリ。


でも完全じゃない。


かすり傷じゃ済まない。


HPが、もう残りわずか。


「……もう一発で終わり」


プレイヤーは下がる。


回復――


「ない?」


動きが止まる。


使わないんじゃない。


使えない。


「……さっき使い切ったか」


思わずため息。


敵が詰める。


プレイヤーは逃げる。


でも距離が足りない。


森の奥。


逃げ場が、少ない。


「……詰んでるわね」


それでも。


プレイヤーは止まらない。


一歩。


位置をずらす。


敵の正面から、わずかに外れる。


「……まだやるの?」


構える。


低く。


重心を落とす。


いつもと違う。


“避けるため”じゃない。


「……あ」


わかる。


これは――


敵が踏み込む。


速い。


今までで一番。


プレイヤー、動かない。


「ちょっと――」


その瞬間。


横にずれる。


最小限。


敵の軌道、ギリギリ外す。


完全には避けてない。


でも――


「……近い」


その距離。


剣が届く。


振る。


当たる。


深く。


今までで一番。


敵が、揺れる。


でも――倒れない。


「……足りない」


プレイヤーも、動けない。


さっきの接触で、完全に体勢を崩している。


敵が振り返る。


遅い。


でも、確実に間に合う。


「……終わりね」


小さく呟く。


プレイヤーは、立っている。


でも、動かない。


動けない。


HPは、ほぼゼロ。


次で終わる。


敵が振り上げる。


重い、一撃。


避けられない。


「……だから言ったのに」


そのとき。


プレイヤーの腕が、わずかに動く。


剣を握る。


でも、構えない。


振りかぶらない。


「……?」


そのまま。


腕を、引く。


「ちょっと、それ――」


投げる。


一直線。


無駄のない軌道。


回転もしない。


ただ、真っ直ぐ。


敵の中心へ。


その瞬間。


敵の攻撃が、振り下ろされる。


プレイヤーに、直撃。


体が崩れる。


同時に。


剣が、突き刺さる。


深く。


止まることなく。


貫く。


敵が、数歩よろける。


一歩。


二歩。


その場で揺れて――


崩れる。


重い音。


静寂。


「……」


プレイヤーの体が、光になる。


消えていく。


敵の影も、同じように崩れていく。


完全な、同時。


「……相打ち」

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