幸せを呼ぶかぎしっぽ
ぼく帰って来たよ!
一生懸命頑張ったよ!
きっと役に立てると思ったんだ!
キッドのこの意志が彼女に伝わったかどうかは分かりません。
しかし伝わっていてもいなくてもケイトは既に上機嫌です。
キッドと共にいる事がどれだけ彼女の心に支えになっている事か。
ケイトはキッドを抱き上げるとしばらく彼を抱きしめるのでした。
キッドが帰って来たので今日は失踪後に閉めていた店を久しぶりに開ける事にしました。
ケイトがドアの前に行って鍵を開けようとしたらびっくり!
何と店の前にお客さんの長蛇の列が出来ていました。
まあ!なんて事!こんなにお客さんが?
振り返るとキッドがちょこんとテーブルに座っています。
その様子を見ただけでケイトは気付きました。
キッド!あなたはこの店のためにお客さんを呼んでくれたのね!
キッドは我関せずという風な顔をしてあくびをひとつ。
でもそれがただの照れ隠しだと言う事を彼女は知っていました。
キッドの心優しい企みにケイトは凄く感動しました。
お店を開けるとケイトの雑貨屋はこの間までの暇な状況が嘘みたいに繁盛しました。
動画で話題になったお陰でテレビにも取り上げられました。
あんまり忙しくなったので新しく店員さんを雇わなくてはならないほどでした。
キッド人気にあやかって出したキッド関連商品がまた大ヒット!
もうケイトの雑貨屋は全国で知らない者がいないほどでした。
チラホラと海外のお客さんも訪れるほどに…。ネットの力は国境を軽く飛び越えます。
最近ではキッドを使ったCMの話が舞い込んだり映画化の噂も来たり。
キッド!あなたのおかげよ!
あなたがいるだけでも嬉しいのにこんな幸運まで引き寄せてくれて!
ケイトはキッドに感謝しました。
だからこそキッドのためを思って彼に看板猫以外の仕事はさせませんでした。
当のキッドは相変わらず我関せずと言う顔をしてあくびをひとつ。
もちろんそれが照れ隠しだって言うのはもう皆さんもご存知ですね。
(おしまい)
かぎしっぽは幸せを呼ぶと言う事で幸せいっぱいの話を書きました。
元ネタは台湾(?)の雑貨屋さんの看板猫の話題です。
国籍を考えずに書いていたら何故かイギリスっぽい世界観に…不思議。




