分析
しばらくお休みいただいてました。
これからはのんびり投稿したいと思います。
家に帰ってきた俺たちは、まず最初にシャワーを浴びることにした。
「先に入っていいぞ。ガスが使えねぇから水しか出ねぇけど...」
「大丈夫!」
そういうと少女は靴を脱ぎ風呂場に向かって忙しく向かった
__やれやれ、ずっと待ってたのか...__
仕方ないと思った。少女だから汚いままでいるのが嫌いなのだろう....
俺は少女が風呂から出るまでに、ゾンビの特性についてまとめることにした。
ゾンビ完全解剖書を取り出し、俺が見たゾンビと映画のゾンビの違いを確認することにした。
まず、映画のゾンビは走ったり、またはゆっくり歩いたりするらしいが、それは個体差があるようだ。
生前の体力などに影響したステータスになっている。
洋服屋の前で戦った時もやけに動きが速いゾンビがいたりした。
そんな細かい違いをノートにまとめていく...
「ゾンビ完全解剖書
ゾンビパンデミック発生時、慌てることは禁止。とにかく冷静に家にある物資を確認し、不足しているものは時と場合を見て補給。
ゾンビになったものに容赦はなし、殺すか逃げるかだ」
__殺すか...逃げるか....__
自分でまとめたものとはいえ、少しためらってしまうこともあると思う。
まして少女の前でゾンビをぶった切ることなんか言語道断だ。見てない隙に殺すしかない。
そんなことを思いながらノートと解剖書を行き来していると、少女が風呂場から出てくる音がした。
「お兄さん、上がったよ。」
タオルで髪の毛を拭きながら、俺のところに近づいてきた。
風呂場から出てきた彼女は、サラサラなボブヘアーが似合う、華麗で純粋な少女だった。
思わず驚いてしまうが、顔に出さないようにして俺は風呂場に向かうことにする。
「なぁ、風呂に上がったら、何かして遊ばねぇか?お前も暇だろ?」
少女に提案すると、彼女は笑顔になり、「ほんとに!?遊びたい!」とワクワクしながら言った。
「じゃあ、おとなしく待ってな。」
そういうと少女はソファに座っておとなしくなる。
__いい子だな...__
おれは微笑み、風呂場に直行した。
・・・・・・・・・・・・・・・
風呂を上がり、髪を乾かすと、自分がどれだけ汚れていたのか分かった。
水は黒と赤が混ざったよくわからない色になり、浴槽なんかにはとても入れなさそうだ。
「まず、水だしな」
夏だというのに少し震えてしまった。
しかし風呂に入ってさっぱりしたので、俺は風呂場を後にして少女のもとに向かう。
「うーん....」
少女は疲れてしまったのかねていた。
二着あった内のまだ新しいワンピースを着て、純白の姿で寝ている少女は....
____天使のようだった____
俺は洗濯機を回し、少女の横に座って彼女が目覚めるのを待った。
「起きたら、遊んでやるか...」
かろうじて回線のつながっている携帯を見ながら......




