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教祖通過…阿鼻叫喚

私の名前はエミリ。一年前からある事情により異世界で冒険者をしています。


もともとは、学校帰りに寄ったカラオケ屋で冗談半分に“異世界召還の呪文”なんて歌をみつけてコードを入力したら異世界に来ちゃったんだよね。


私達がいたフロアにいた人が全員来ちゃったらしかったんだけど、異世界に召還されるとか。全然意味わかんない。

はぁ、なんでこんな事になってるんだろう。


友達はありがちとか言ってたけど、ありがちじゃなくてーあり得ないから。


召還先が運良く冒険者ギルドだったから色々手間は省けたみたいだけど、私達は召還時点からかなり強いらしくてこの国の王都にある冒険者ギルド。そのお抱えクランになっています。ギルド公式クラン“ワルキューレ”


クランとはギルドの直轄の団体の証で、レベルに見合った仕事が優先的に回される。通常はグループでギルドから受注するため仲介料をとられるのだが、クランはギルドから丸投げされるため稼ぎは大きい。


そのぶんムチャな依頼や強制依頼には絶対に参加しなくちゃいけないんだけど、ワルキューレは総勢30人を上回る。

だいたい6人くらいで別れて活動しててメイングループは、同じ高校生とは思えないほど強くて王都に常駐し難易度の高い依頼を受けている。私達は6人巡礼クランと言う未消化の依頼を可能な限り解決しながらレベルと知名度を上げる依頼をしている最中になります。

学校の授業よりはマシだけど、うら若き乙女としてはドウヨ?て生き方をしています。


最近、すぐ近くの港町で醤油の匂いがする《セソの墨汁》を手に入れた。

その匂いを嗅いだ時に焼いた醤油の匂いそのものだとしか思えなくて、メンバー全員でギルドのなかでさんざん騒いだのに、いざ手に入れてみたら匂いは醤油そのものなのに、正体絵の具ってなんなのよ…。


食べられなくはないって話だったから友達がTKGでゴニョゴニョ…

ただの墨汁のはずなのに塩味だった意味がわからない…。

だけどホントに意味が分からないのは、港町から歩いて一日の距離にある隣街の未消化依頼。

素材屋と言う二つ名を持つ二人組の冒険者がだしている“雑草採集”の依頼。

ダイコンやらゴボウやらとしか思えない“雑草”の情報提供者に銀貨(推定一万)実物で金貨(十万)やりたいことは分かる、わかるんだけど。

やりたいことはわかるんだけど…、正直それはどうなの?


物凄い具体的な内容からして日本食が恋しい同じ日本人なんだろうと見ている。

何日か前に、長い黒髪のとてつもなく美人ながこの宿に寝泊まりしているという情報を聞いた。今は依頼か何かで出かけていると言うので、彼らが普段から利用していると聞いた宿屋で未消化依頼を消化しながら彼らの帰りを待つことにしてたんだけど、んだけど、宿屋の昼下がり、それは突然現れた。


黒い悪魔…。


宿屋の奥から現れた紫にも緑にも見える不気味な仮面を付けた二人組・・・

すれ違いざまに視線がいそうになったけど私達は全力で顔を伏せた。メンバー全員一丸となって机や天井のシミを数えていた。


ダメだあれは、絶対にアレだけは関わってはいけない部類の人種だ。


だけど聞きたい。


テーブルの横を通り過ぎようとしている彼らに私は訊ねてみたい。


―どうしてそうなった?!

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