↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
26/175

仮面ナイダー・修正版

「この感じも嫌いじゃないんだけどねー。」


目が覚めたら、マトモな方法では変えられぬ髪型が何故にか編み込みになっていた。

如何なる手段を用いて編み込みにしたのかは不明だが、それが子供の行動力のなせる業なのだろうが伝授してほしいが『がんばったの』とか満面の笑顔で女の子に言われただけに終わったよ。


オレがやるとやっぱりほどける。


―お姉ちゃんがんばったくらいじゃ出来ないの、お嬢さん本当にマジでどうやった?


そんな髪ほどきながら辺りを見回すと思いのほか賑やかな目覚めになった事への感想が思わず口から零れた。


いやも、最悪というか目が覚めたのだって小さい子が馬乗りになられて二度寝して、飛び越えようとして失敗したのか思いっ切りお腹を踏み抜かれて次の子供からは足蹴にされたから痛くて仕方なく起きたんだよ。


正直泣きたい。


保育園とか幼稚園の先生って忍耐力とかかなり高いんだろうな。とてもオレには真似できないよ。

まぁ、現代社会の若い親が実の子を虐待する理由が、“言うこと聞かない、大人しくしていない、煩くしていたから”だもんなぁ。


経験ぬかないから一概にどうとは言えないんだろうけど、“躾”なら限度があるわ。


でも、オレは向こう育ちの人間だし大人になった時にそうならないと言い切れないの所があるんだよな。


健なら、とりあえず“絶対やらないって考えながらガンバレばいいんじゃないか?”とか言ってくるんだろうけど、人を育てるのって大変なんだろうな。育ててくれたオトンとオカンには本当に感謝してるし頭あがらないけど、向こうのニュースを鼻で笑える性格してないらしくて笑いごっちゃないとか考えてたからなぁ。


とりあえず、出産はかんがえたくないからやめようか。


此方に居る限りは産むのオレに成りかねない率90オーバーだもん、考えない方が無難だよね。


でもさ、チッコいのがたくさん居る所で、いかにも怪しい姿で寝ていたら興味引かれて当たり前だよね。


この年だと幼すぎてホント何をするか、何が泣かせてしまうのかまったく読めない。


多分、キレると判明しているだけにキレやすい十七斎(?)にケンカふっかけた方がまだマシだと思われる。



―かぶって寝たはずの仮面は一体どこにいってしまった。


離れた場所に在ったけど、子供達がなんかしてる。

取り上げてもいいんだけど、チッコいのに泣かれたりでもしたらどうしたらわからないから…どうしよぅ。


「ねぇ、お姉ちゃんなんであんな仮面してるの?」


「仮面を取り返してくれたら教えてあげるよ。」


理不尽な環境に多少引きつった笑いですが、日本人固有能力の“愛想笑い”は、この世界の子供でも有効なよーだねー。


なんか顔赤くしてるけど、成人男性相手に同じ事した暁にはオレ後でストレスで倒れるかもしれぬわ。


でも我ながら今の言いようはなかったんじゃないかと思うよなぁ、この子に何無茶要求してんだろ。


この、六歳くらいのいたいけな少年が、怖いもの見たさに寝ていたオレの仮面を剥ぎ取った張本人であると誇らしげにしてたから、マジで頼みたいくらいなんだけど、年上として子供に合わせられないオレもたいがいだよね…。


でも、こうゆうのって怒っていいのか褒めたらいいのか。

もし褒めて、そんな部分が伸ばされてしまったらどうしたらいいんだろ?


褒めて伸ばすのは危険過ぎてコワす。


すっぴんのオレを見て素直に『お姉ちゃんお母さんよりキレイ』だとか驚いているようで目覚めてからずっと『なんで?なんで?』と質問をしてくるんだよ。


もうやめて、私のライフはもうゼロよ?


HPじゃなくて、たくさんの人が居てプライバシーとか生活の意味ですけどね。


フードがなかったら、シャツ頭に被って邪ミラになってたよ。

ちなみに、剥ぎ取らた仮面は子供達の手により原住民にあげたら喜ばれそうな怪しい装飾が追加され続けている。


もともと、顔を隠すのによさげな防具とか見当たらなくて防具屋のスクラップ(廃材)置き場にあった固い卵のカラを譲り受けて作った白無地の仮面だったんだけど、南の島の盾の姿をしたMARASAIだかマサライみたいな房飾りだか草飾りだかの装飾が追加されて、夜中に出会ったら子供ならずとも泣き出しそうな感じに仕上げていく子供達のセンスが怖い。


しかも、追加された素材が飛竜の髭とかで防御力は確実に上がり並みの攻撃なら顔面で受け止められそうなのがまた嫌だ。


「とりあげたらなくよ?」


―そうだよね、はい作戦終了。


少年がキョトンと告げてくれたけど、子供達よりオレの方が泣きたいくらいなんだけど、幼児による仮面奪われて泣く大人ってどうよ?


情けないで済めばいいけど、耐えなきゃならないのが辛いわ。

仮面をオモチャにしているのは幼い女の子たちで、癇癪を起こしたらとてもめんどうそうで一人眺める事しか出来ないでいる。


「あの子供達があきたようなら持ってきて貰えるかな?」


「うん!まかせてお姉ちゃん!!」


笑いかけながら少年に言うと、少年は作業中の集団に突撃をかましよった。


何とはなしに、フードを被って表に出る。


そして、悲鳴阿鼻叫喚。やっちまったガクブル。


「…ほとんど寝れなかった。」

件の交渉のおかげで、大型テントの角を借りて睡眠をとることになったのだけど緊張からか浅い眠りを繰り返し、ちょっとした物音に目をさましていた、そして足蹴にされて寝ている場合ではない現実にボロボロです。

挙げ句の果てに、子ども達の大暴走、うちのテントも人数の割にデカいテントなんだけど、スリガゼルのテントはそれに輪をかけて大きい。

てか、普段からテント暮らしだから、もはやコレが自宅なんだそうだよ。

たしかに、テントと言うより住居イメージ的にはモンゴルの遊牧民の家に近いのかな。


ただ外壁の素材はワイバーンなどの亜竜と呼ばれる防具になる魔物の皮がほとんどのようだ。


寝るときは、中央に立てられた大黒柱に寄り添うように横になっていたのだけど、どうにも落ち着けなかったよ。


だって、大黒柱の周りには何人もの女性が横になっているからふとした拍子に視線をやるとワイルドにチラパンカーニバルわっしょいしてたりするから、落ち着いて寝られようものか。


皆年上ばかりなのが救いではあるけどさ、同い年の女子ってなかなかあわないのが不思議で仕方ないわ。



川縁で顔を洗う時でも、フードを被ったままの法則。


―これ毎朝の鉄則だからテストにでるから覚えとけよ?


単純に寝不足からくるものなんだろうけどどうにも頭がスッキリしないよ


みんな美人さんなんだけどさ、人妻ヒャハーなら天国なんだけど、オレなんかよりよほどたくましいし、年も母さんと同じくらいだからスゴい微妙だわ。

冒険者としての年季も違うと言うか格も違うと言うか、豪快な人ばかりで困ります。


年上女子だからなのか、さりげなく恋バナに持ち込もうとしてくるし、健と真一も、イケメンとかハンサムになるみたいで、オレを目の前にして『どっちがいい』とか聞きあったり『どっちが本命?』とかオレに聞くのはマジ勘弁してください。

身内だから余計困るよ。

これ、オレじゃなくて女子だったら話題が広がるんだろうけど、オレにそんな高等会話術は期待しないでください。


ゲイ達者にはなりたくありません。

せっかく魔物討伐にやってきても、している事は荷物番と薬売り、制限をかけたのはオレだからバックヤードで噂話に巻き込まれるのも仕方がないのかな?情報収集出きるだけの気概があったら二人の役にたてるんだろうけど、近所のオバチャンの会話にヒョッコリ参加するだけの力は無いです。



「姉ちゃんっ!」さっきの子供が大声を上げながら走ってきた。


「あ~…どうかした?」


名前を呼ぼうとして名前を知らないのだったと思い出す。



「姉ちゃん取り返してきたっ!」

ドヤ顔で仮面を掲げる子供の手には緑を主体に赤と黒の隅が描かれ幾つもの房飾りが付けられていた。


「ぬあっ!?」


もはや見る影もない仮面に思わずとはいえ、少年がせっかく取り返してくれた物をいらぬとはいえずお駄賃代わりに“皆と分けて食べな”と小さな飴玉の入った袋を渡してやる。


手持ちのお菓子はなくなったが仲直りは出来るだろう。


「新しいの作らないとね…」


ええ、お菓子と仮面二重の意味で作らないとならないよ、これはもう悪目立ちしかしない。


目立たない為の仮面を作らないとならないが、使われてる材料が貴重だからスリガゼルの人に無断でコレを持ち帰ったら、それはそれでなんか言われそうだしな。


―報告、起きたら仮面が進化してましたオーヴァー


―あきらめろ通信終わり。


このままだと、野営中は素顔を晒してあるく事になるので、とりあえず仮面はつける事にしたが違和感が半端無い。


help誰か助けてっ!?


「…エイスケは呪われた仮面を装備した。」


ああっ!ああっ!鏡がなくとも今までとは一線を画く姿であると想像できてしまう自分がコワイ。

闇夜であれば、儀式中の邪神崇拝者ですら裸足で逃げ出し命乞いをするかもしれない。


言うなれば、A4サイズのバリのお面withダークカラーシーサーこの威力は半端ない。


バンダナに目だし帽のような細工を施すか、ズタ袋を被るほうが人としてマシではなかろうか。「…とりあえず、マリさんに泊めてくれたお礼を言ってこよう。」


被った状態でテントを覗き込んだら、ちょうど目を覚ました女の人とめがあった。


「…ガバティ」

「「「「!?」」」」

「ガバティ?」


なんとなく、ふざけて彼女たちにニジリよる。


人にはやらねばならん時にがあるのです?


~~~~~~~~~


その後野営地には寝起きの女性の悲鳴が次々とあがって騎士が駆けつけ冒険者が震え上がるほどの騒ぎになったとか…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。