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ナンパ・修正版

―お嬢さん、そこのベンチでしませんか?


男のナンパとはこうあるべきである。


わりと近くのの馬車の冒険者さんを相手に騎士団の若い騎士がナンパらしき行動をしています。

何軒か移動してきてるの知ってるけど、諦めが悪いと言うか打たれ強いと言うか。

あまりのしつこさに隣の冒険者さんもウンザリしてるみたいだね。


何日も野営してるから、騎士団の人でもそうゆう行動になる事もあるんだろうな。


とか、思案をしていたら不意に、パシンと快音が響いた。


どうやら少し目を離した隙に騎士が叩かれたみたいです。

トホトボと歩いていく騎士さんまた振られたね。頑張れ、強く生きろ!でも、とちくるってもこっちには来るんじゃないよ?

端から見たら結構な美男子だと思うんだけど連続で断られるんだから笑えないわ。

…あれ?世間体を気にするはずの騎士がああなるくらいだからうちの二人もかなりキてたりするのか?


下ネタは結構話してるけど、そうゆう話しを直接したことはないんだよな。


「そんな事があったんだ…。」

「やっぱり野営地も安全とは言えなくなってきたね」


昼間あった事を二人に話してみたんだけど二人ともなんだかぐったりしている。


森の中では、しばしば嬌声が響いているそうです。

結構な割合で女性をグループに入れている冒険者もいるから、想定の内だそうだけどねー。


 あ お か ー ん 


この世界の人はお盛んだね?


ぶっちゃけ、声を押し殺してる人らと遭遇したこともあるそうで、その時の気まずさはオレには推し量れんが、きっと互いに居たたまれないハズだ。


「他のグループが周りにいるから一人で寝かせてても大丈夫だと思ってたんだけどもうちょっと考えないとなんないかな」



「そうだな、いっその事昼間はどっかのテントで預かってもらうように頼んでみるか?」


「健さん、オレ預けられたくはないです」


「頼れそうな人か、冒険者として頼りになる人は結構いるけど、影丞を預けるにはちょっと難しくないかな」


無視されたし。

美少女だけど見た目だけなら邪教徒ですから預かる側も嫌がりそうなんだけど?


「スリガゼルはどうだ?」


「スリガゼル?」


「ああ、あの野党みたいな連中か」


「愛妻家とか恐妻家ばかりって話しだったろ」


「とりあえず第一候補はそこしかないか」


「…オバチャンの巣窟にオレを置き去りにする案は棄却します」


スリガゼル外周部分に位置するベテラングループで、昼間でも何人かの戦闘要員が残るだけの戦力がありますな。


ちなみに、草原で草刈りしていたオレたちを見つけて参加させた人達で、かなり強くてギルドからの信頼も厚いグループです。


「影丞、スリガゼルのサポーターはおばさんばっかだったっけか?」


「おばさんというか、メンバーの奥さん達ばっかだよ?」


30過ぎたばかりみたいな女の人の集団に、おばさん言ったら殺されかねないんですが?

まぁ既婚者が家族総出で冒険者してるみたいなんだわ、学校もないから小さい子供も何人かいるみたいだし、野営地で子供が駆け回る賑やかなテントがそれだ。


「下手に一人でテントで留守番させるより安全かな…」


「会合でまだ何日も、かかるみたいな言い回ししてたくらいだから、後でちょっと頼みに行くか」


「ちょ~いちょいちょいちょいっ!いきなり預けるとか何の話しだよっ!ワシャ学童保育に預けられる子供かなんかかっ!?」

スリガゼル【確】になりそうだったので慌ててオレは口を挟む。

話に混ぜてさりげなくナンパの話をしたのになんでそんな事になってんの。


「いきなり頼んでも大丈夫かな?」


「薬草とかポーション手土産にすれば大丈夫なんじゃないか?」


「いや、あそこじゃ全然落ち着いてねれなそうなんだけど。」



無視かよ!?

昼間一番賑やかな所だから、やめようよ?


「なんにしても、なにかあった時に影ちゃんが向こうと仲良くなれば頼み安い事もあるかもしんないじゃん?」

「俺たちだけじゃ、出来る事もたかがしれてるしな。」


なるほどねぇ。そうすれば多少の縁はでくるけどオレのあつかい酷くないか?


「…リーダーの奥さん何度かリポリゲ買いに来てる?」


「お客さんか?肝心なのは絆したかどうかだけど影丞じゃそんなもんか」


確かに、絆したと呼べるほど関わっちゃいない。

あんな口調でありながら、健がオレをバカにしては居ないと思えるのがまた悲しい。


「当然、仮面外して挨拶したことなんかないでしょ?」


率先して素顔を晒すのを嫌がるオレへなんの確認さ?


―ないよ?


朝から晩まで仮面してるからね、肌も太陽にさらしてないから中身色白でみっともないと思うけど、怪しい人のがマシな時は常にある。


「夜なら皆いるだろうから、飯終わったらちょっと顔だして交渉しとこう、おれ(リーダー)が交渉したほうが良いだろうし」


「こんな時にあんまり他と関わりたくないだなんていってらんないからね。うちも三人しかいないし行かせた方がいいよ」


わかったよ、二人の負担になりたい訳じゃないから温和しく従うよ。



「…ところでさ。二人はいったいいつ〇いてるの?」


「「今でしょっ!!」」



そう言って二人が箸を置いてズボンをゴソゴソし始める。


「先にご飯食べてくださいですよっ!?」


「「いやいや、遠慮は無用っ!!」」



言わなきゃよかった、ハモリながらの下ネタとか最悪じゃっ!

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