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魔境に自分好みの家をDIYで建てたら、居心地が良すぎて「絶対不可侵の神殿」と拝まれていた件  作者: dapon


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第72話:霧のダンジョン突入と、超吸水マットの泥沼踏破

第72話をお読みいただきありがとうございます!

防サビコーティングで武具を完璧に磨き上げ、衣類乾燥クローゼットでフカフカになった一行。

今回は、いよいよ湿気の元凶とされる『霧の迷宮(フォグ・ダンジョン)』へと初突入! 洞窟内を覆う凄まじい湿気、ドロドロのぬかるみ、そして水属性モンスターの襲撃を、タクミの『高吸水性ポリマーマット』と『ポータブル除湿・送風ファン』でスマートに無力化します!

翌朝、快晴(……とは言っても相変わらず街全体は深い霧の中だが)の下、タクミ一行は開拓都市の北側にぽっかりと口を開ける『霧の迷宮(フォグ・ダンジョン)』の入口へと到着していた。


洞窟の奥からは、生温かく重苦しい湿気と、カビと苔の混ざった不快な風がゴーゴーと吹き出している。


「うへぇ……。ギルドの中よりずっとジメジメしてるよ……。足元もヌルヌルで滑りそう」


セナが眉をひそめ、洞窟の床を恐る恐る覗き込んだ。


入口から数メートル進んだだけで、地面はドロドロの泥沼と化しており、洞窟の天井からは冷たい水滴がボタボタと容赦なく落ちてくる。普通に歩くだけでも足を取られ、体力を激しく削られる悪環境だ。


「フン、不快な湿気め。我が魔力で吹き飛ばしてくれようか?」


作業着姿のバアルが漆黒の魔力を手に宿らせようとしたが、タクミは「待って待って、そんな乱暴なことしなくても大丈夫だよ」と制した。


「洞窟の中の湿気がひどくて足元がぬかるんでるなら、しっかり吸水して足場を固めればいいんだからさ!」


タクミは【万能資材目録】を起動させ、【極限加工】を軽やかに発動した。


ポケットから取り出したのは、ロール状に巻かれた特殊なシート――建築現場や災害対策でも使われる『高吸水性ポリマー配合・超強力吸水シート』と『すべり止め付きジョイント人工芝マット』だった。


シュルシュルシュル……ッ!


タクミがシートを濡れた地面に転がすと、ポリマーシートが洞窟内の水分と泥水を凄まじい速度で一気に吸い上げ、ゼリー状に固めていく! その上にすかさず滑り止めの人工芝マットがバチバチと噛み合わされ、一瞬にして『サラサラで歩きやすい緑の遊歩道』が洞窟の奥へと敷き詰められていった。


「な……なんということだ……!? 踏み込めば膝まで埋まるはずの底なし泥沼が、一瞬にして踏み心地の良い庭園の小道へと姿を変えた……!?」


アルヴィスがメガネをずらしながら叫び、手帳に『超局所・流動地盤固化結界(吸水ポリマー&ジョイントマット)』と狂ったように書き殴る。


「おぉっ! こりゃすげえ! 全然滑らねえし、靴も泥だらけにならねえぞ!」


ガルドがドシンドシンと力強く踏みしめ、感嘆の声を上げた。


さらにタクミは、全員の背負い袋側面に『ポータブル強力除湿・送風ファン』を取り付けた。

スイッチを入れると、一行の周囲数メートルから不快な湿気とまとわりつく霧がキレイサッパリ吹き飛ばされ、常に爽やかなドライゾーンが維持されるようになったのだ。


「まあ……! 洞窟の中とは思えないほど、空気が澄んでいて歩きやすいですわ!」


フィオナが嬉しそうに微笑み、ドレスの裾を汚すことなく優雅に歩みを進める。


だが、その時――!


『グシャシャシャシャ……ッ!!』


洞窟の暗がりから、湿気と泥を好む巨大な水属性モンスター『湿原の泥大ガエル(マッド・トード)』の群れが、不気味な叫び声を上げて飛び出してきた!


泥とカビの混ざった強力な酸性毒液を口から噴射して襲いかかってくる!


「危険ですわ、タクミ様!」


「あ、危ないからみんな下がっててね。さっきの工事の余りで『撥水・防水アクリル遮蔽シールド』立てておいたから」


タクミが何気なく立てかけた透明な折りたたみアクリル板に、カエルたちの吐き出した毒液がバシャバシャッと命中した。


しかし――。


シュワァァッ……!


昨日タクミが施工した『ナノガラス被膜コーティング』の効果により、強力な酸性毒液はアクリル板に一切付着することなく、まるでスライムのようにヌルリと滑り落ちて床の吸水シートに吸い込まれて消えた。


『グ……グシャ……!?』


自慢の攻撃を完全に無効化され、ポカンと口を開けて硬直する泥大ガエルたち。


「我が師匠の作られた絶対防御壁を前に、愚かなカエルめが! ――失せよ!」


バアルが作業着の袖をまくり、一閃の魔導波を放つ!

足場を固められ、攻撃も通用しなかったモンスターたちは、一瞬にして一網打尽に撃滅された。


「へっ、足元がサラサラだから踏ん張りも効くし、楽勝だな!」


ガルドが爽快に笑い飛ばし、セナも「タクミお兄ちゃんのマット、フカフカで気持ちいい〜!」とピョンピョン跳ねている。


「よし、この調子でダンジョンの奥にある『湿気の元凶』を探しに行こう!」


不快な湿気と毒泥に満ちていたはずの危険なダンジョンは、タクミの無自覚なDIYグッズによって、まるで快適なハイキングコースへと早変わりしてしまった。


一行はさらなる驚きと快適さを携えて、迷宮の深部へと突き進んでいくのだった――!

第72話をお読みいただきありがとうございました!

霧のダンジョンに突入し、ドロドロの泥沼を「高吸水ポリマーシート&ジョイントマット」でサラサラの遊歩道に変え、敵の毒液攻撃も「ナノ撥水アクリルシールド」で完全完封いたしました!


次回第73話は、ダンジョン中層の「超高湿度ゾーン&カビ胞子トラップ」に到達!

目も開けられないカビ胞子嵐を『高気密・エアシャワー空間&空気清浄DIY』で撃破する展開をお届けします! 引き続き応援よろしくお願いいたします!

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