5節 太陽はそれでも私たちを照らしている
私たちがアテネギウスの方に向けて走っていると、無数の蔓がアテネギウスに向けて飛ぼうとしていた。
「なんとか間に合いましたよ、クローバーさん」
私はマントの効果であるスピードを利用してアテネギウスの目の前に立って言った。
「クロロクロロ。私はこの結果も知っている。だけどまだ私の知らない結果はある」
「ちっ、まだ未知な結果にたどり着けていないのか……」
「ごちゃごちゃうっせい!!死ぬがよい」
私に向けて炎の剣が来る。そうか、新たな結果か。あの時、この剣とマントが終わる時にもあったとか言ってたような感じはした。
「結果ってものは流れが変化することで変わるから面白いんだろ?」
私はそう言いながら、背中のマントを手で下に引っ張って破り、アテネギウスに向けて投げた。彼の頭にそれがかかった。
「ふっ、やってくれるよ。君は」
ボスは私がよろうとしていたことに気が付いたのか、アテネギウスに素早く近付いてその剣を足で止める。いや、今回は壊すだった。彼の足に黒い煙が立つ。
「なぬっ?」
「おしまいだよ、アテネギウス」
黒い剣を私は奴に向けて振るう。
「おしまいは……お前らだ」
私の肩に熱いものが刺さる。そしてそのまま勢いよく地面に体を投げ飛ばされた。そこにあったのは炎の剣だった。私の視界は暗くなった。
「ふっ、無様だ。あとはこいつら全員を焦がすだけか」
「くっ、また無理だったのね?」
アテネギウスとクローバーさんの遠くから聞こえる。
「終わってねぇ!!」
私は炎の剣を無理矢理引き抜く。起き上がろうとすると、黒い血が溢れるかのように出てきた。私以外、全員横たわっていた。
「お前の炎よりも照らす光が俺らの上にあるまではなぁ!!」
「そんな体で何が出来る?」
「何も出来ねぇよ」
「ほら、何も出来ねえじゃねえーか。頭湧いてる人間だな」
「俺じゃなくお前だ」
私は剣を抜いて奴に向けて走る。しかしその体は炎と化して消え去った。
「クロロクロロ。ホント、世話のかかる人だ」
私の後ろでクローバーさんの声がした。その直後に私は押されて倒れ込んだ。そして私が振り返ると、抱きついた人影と共に燃え盛る炎が立ち上っていた。それでも私たちの上では太陽が明かりを照らしていた。




